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「女子は男子よりも平日の睡眠が足りていない可能性」
「女子は平日5日間で合計1〜3時間程度の睡眠不足に陥っている可能性」
「睡眠不足や生活リズムの差が大きい人ほど、疲れやすい、いらいらする、気分が落ち込むといった不満を持ちやすい」
小中高生を対象にした広島大学、早稲田大学などの研究チームによる調査で、そんな傾向が明らかになった。分析結果をまとめた論文が、学術雑誌『SLEEP Advances』に掲載された。
研究チームは2021年6月、小4から高3までの男女515人ずつ、合計9270人にインターネット上でアンケート調査を実施した。
調査の結果、平日は学年が上がるにつれて就寝時刻が遅くなり、睡眠時間が減る傾向が男女関係なく確認された。ただ、高校生になると、女子の方が男子よりも起床時間が早くなり、女子の睡眠時間の方が短かった。
研究チームは、「女子は男子に比べて、化粧などの身だしなみの準備に時間がかかっているため」と考察している。
一方、休日の起床時刻は、小中学生の女子の場合は男子に比べて、約30分遅かった。就寝時刻に男女差はなかったことから、起床時刻の遅れにより、休日の睡眠時間は女子の方が長いと分かった。
こうした結果から、女子の方が男子よりも、休日により寝溜めしていて、平日と休日の睡眠時間の差が広がっていることが明らかになった。
研究チームはこうしたデータを踏まえ、「女子は平日に睡眠がより足りていない可能性がある」と指摘。具体的には、女子は「平日5日間で合計1〜3時間程度の睡眠不足に陥っている可能性がある」という。
その上で、「休日により遅く起きることで、平日との生活リズムの差が生まれ、週明け月曜日の朝に、起きるのがより辛くなっている可能性がある」と述べた。
研究チームはさらに、睡眠不足や、平日と休日の間の生活リズムの差が、普段のメンタルヘルスなどに関係しているかどうかを分析した。調査では、「疲れやすい、いらいらする、気分が落ち込む、昼間に眠くなる」といった質問に対し、「とても感じる」から「まったく感じない」までの4択で回答を求めた。
その結果、睡眠不足や生活リズムの差が大きい人ほど、「精神的に不健康」で、「日中の眠気も高い」と分かった。基本的に男女共通の傾向だったものの、「女子は男子に比べ、睡眠不足や生活リズムの差が大きい人ほど、より疲れやすい、いらいらする、気分が落ち込むといった不満を持ちやすい」と明らかになったという。
研究チームは「子どもの睡眠不足に警鐘を鳴らすことはもちろんだが、特に女子の睡眠不足に気をつける必要がある」とした上で、「子どもたちやその両親に、もっと睡眠教育の機会を増やしていく必要がある」と指摘している。
特に、「女子の児童生徒は特に睡眠不足に気をつける必要がある」ことを認識した上で、「平日の睡眠時間を確保し、週末も平日と同じ起床・就寝時刻を心がけることが大切」としている。
具体的な対策として、睡眠の時間や質などを把握できるウェアラブルデバイスなどを子どもも使うことを提案。「自分の睡眠習慣を知り、規則正しい生活に正すことで、メンタルヘルスや昼間の眠気が改善できると知ることが大事」としている。
〈取材・文=金春喜 @chu_ni_kim / ハフポスト日本版〉
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「女子は男子よりも睡眠不足」と調査結果、小中高生で平日平均1〜3時間不足か。メンタルヘルス悪化との関連高く