新聞離れが加速する中、朝日新聞の朝刊販売部数が9月についに400万部の大台を割り込んだことが分かった。
複数の同新聞関係者によると、販売店に購読者数を上回る仕入れを強いる「押し紙」を除いた実売部数は300万部程度とみられる。
年間40万部のペースで減っていけば、「7~8年後にはゼロになってしまう」(同新聞関係者)計算だ。減少が止まらない
紙の新聞に代わる新たな収入源はいまだ見いだせておらず、残された時間は限られてきた。
日本ABC協会のまとめによると、朝日新聞の9月の朝刊販売部数は399万3803部と前月を約3万4千部下回り、
前年同月比では62万部余りの大幅なマイナスとなった。ただ、販売関係者によると、この1年で押し紙の整理がかなりの
程度進んだという側面もあるようだ。
ABC協会による初期の調査である1963年下期の平均が約436万部だったことを考えると、300万部台に落ち込んだのはおよそ
60年ぶりと見られる。80年代末から2009年までは800万部台を維持していたが、その後減少幅が徐々に拡大。
14年12月に700万部、18年2月に600万部、20年8月には500万部をそれぞれ下回った。09年からの13年間で半減し、
400万部を失ったことになる。
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