2度目の介入があれば、より大きな変動率があったはずだが、昨日(10月13日)の米ドル/円の市況は、いたって通常の範囲内であった。
おもしろいことに、日経新聞の報道でもあったように、ミセス・ワタナベさん(日本個人投資家)たちは介入を見込んで、145円台後半から多量の米ドル売りを仕掛けていたようで、政府・日銀の介入を切なく待っていると思われる。
仮に政府・日銀が2度目の介入をなかかなか発動しない場合、彼らのショートポジションがまた踏み上げられる可能性がある。
その場合、逆に米ドル/円の一段高をもたらす存在となるだろう。
中略
日本当局の単独介入で円安は阻止できない
さらに、前述のように、「介入したから」、また「再度介入を示唆しているから」と便乗するミセス・ワタナベさんたちの「介入プレー」も問題を生じさせている。
介入を見込んで先に米ドル売り・円買いをしていたら、実際、当局の介入があった場合、一時の米ドル下落があっても、たくさんの米ドル買い戻し(ミセス・ワタナベさんたちの利益確定)が行われ、結果的に当局の介入効果をさらに減少させる存在になりかねない。
「さらに」と強調したのは、2度目の介入は、仮に総額が同じ場合は、通常、最初の介入時に比べ、その効果が半減すると統計上の結果があるからだ。
2度目の介入が、そもそも初回より効果が弱いのであれば、「介入プレー」の存在でさらに介入効果を削ることになるはずだ。
いずれにせよ、日本当局の単独介入だけでは円安を阻止できないことを再度、記しておきたい。
米ドル/円が32年ぶりの高値をつけても介入しないのは、最初の介入が失敗だったから!? もし再び介入があっても、日本の個人投資のFX取引で介入効果が薄れる可能性
https://zai.diamond.jp/articles/-/405428
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