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月と惑星の接近やオリオン座流星群に注目【10月の天体】

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2022/10/02 05:00 ウェザーニュース

空の暗くなる時間が早くなり、季節は前進。秋の星座が姿を現すようになり、夜中には冬の星座も見られるようになってきます。

10月も惑星が夜空を賑わせ、月との接近もあるため注目です。流星群の出現もあるので、晴れた日は星空観測をお楽しみください。

月が土星と木星に接近

10月4日~9日の21時頃 南~南東の空(東京)10月4日~9日の21時頃 南~南東の空(東京)

10月も日が暮れた空には、土星と木星が昇っています。土星は0.5等前後の明るさで、木星はマイナス2.9等前後もの強い輝きで佇んでいるため、夜空の中でも目を引きそうです。

また、土星と木星の中間から少し下の位置には、みなみのうお座の1等星「フォーマルハウト」の姿も見ることができます。

10月5日(水)~9日(日)頃には、月が土星と木星のそばを通過していきます。5日(水)夜~6日(木)未明には月と土星が接近し、8日(土)夜~9日(日)明け方には月と木星が接近するので注目です。

▼沈む時間(東京)
・6日(木) 月と土星が接近
月 1:07、土星 1:25、木星 4:56
・9日(日) 月と木星が接近
月 4:36、土星 1:13、木星 4:43

日本独自の風習「十三夜」

2022年10月8日(土)は旧暦でいうと9月13日にあたるため、「十三夜」ということになります。

十三夜とは、昔使っていた月の満ち欠けをもとに1か月の日付を決める太陰太陽暦(旧暦)の9月13日の夜を指し、この日に見える月は旧暦の8月15日(十五夜)に出る月(中秋の名月)と並ぶ名月とされています。

平安時代に中国から伝わったとされる十五夜の月を愛でる風習とは異なり、十三夜の少し欠けた月を愛でる風習は日本独特のものと言われています。

当日は空を見上げて、先人が愛した十三夜の月を楽しんでみてはいかがでしょうか。

水星が西方最大離角

10月6日~18日の日の出30分前 東の空(東京)10月6日~18日の日の出30分前 東の空(東京)

10月9日(日)に「水星」が「西方最大離角」を迎えて見頃となります。10月6日(木)~13日(木)までの約1週間、東京では日の出30分前の高度が10度を超えて、見つけやすいので注目です。9日(日)を過ぎると水星の高度は低くなっていきますが、水星の明るさは徐々に明るくなっていきます。

水星は地球よりも内側を公転する内惑星のため、地球から見ると常に太陽に近い方向に見えます。このため、普段は日の入り後の西の低空か日の出前の東の低空にしか現れず、観測しづらい惑星です。

今回は地球から見て水星が太陽の最も西にくる「西方最大離角」となるため、日の出前の東の方角に、普段よりも空の高い位置に昇ります。

東の方角が開けている場所からお楽しみください。残念ながら水星のまわりに目印となる天体はないため、空がまだ暗いうちから探し始めると、見つけやすいかもしれません。

▼9日(日)に昇る時間(東京)
水星 4:15、太陽 5:42

10月の満月、英語で“Hunter’s Moon”

10月の月は、10日(月)5時55分頃に満月の瞬間を迎えます。

アメリカの先住民は季節を把握するために、各月に見られる満月に名前をつけていました。

10月は、狩猟を始める頃にちなんで、この時期に見える満月をハンターズムーン(狩猟月)と呼んでいたとか。同じまるい月でも、季節感が感じられますね。

月が火星に接近

10月14日と15日の23時頃 東の空(東京)10月14日と15日の23時頃 東の空(東京)

10月も夜空では火星が明るく輝きます。12月1日に地球と最接近する火星はマイナス等級の明るさになっているため、夜空の中でも目を引きそうです。

火星のまわりには、火星ほどではないものの1等星や2等星の明るい星々も輝いているため、賑やかな星空を楽しめます。

15日(土)13時59分頃には、月が火星に最接近します。14日(金)夜~15日(土)明け方と、15日(土)夜~16日(日)明け方は、月と火星が隣り合う姿を楽しめるため注目です。

▼昇る時間(東京)
・14日(金) 月 19:46、火星 20:28
・15日(土) 月 20:30、火星 20:25

オリオン座流星群の活動が極大

10月21日の21時頃 東の空(東京)10月21日の21時頃 東の空(東京)

オリオン座流星群が、10月22日(土)3時頃に活動の極大を迎えます。このため、22日(土)未明~明け方が一番の見頃となる見込みです。

流星は放射点が空に昇ってくる21時頃から流れ始めますが、真夜中ほど放射点が高く昇るため観察に適しています。

22日(土)は細い月が未明に昇ってきますが、流星観測への影響は小さめとなります。アストロアーツ社によると、ピーク時には見晴らしの良いところで1時間あたり10個程度の流星を見られるとのことです。

出現ピークはなだらかな流星群のため、数日間は観測チャンスがあります。ぜひ流星観測をお楽しみください。

月の写真:ウェザーリポート(ウェザーニュースアプリからの投稿)Prunusさん

参考資料など

国立天文台「ほしぞら情報」https://www.nao.ac.jp/astro/sky/
国立天文台「暦計算室」https://eco.mtk.nao.ac.jp/koyomi/
『月刊星ナビ』アストロアーツ http://www.astroarts.co.jp/

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