アメリカ・ニューヨーク州でスプレー缶入りホイップクリームを購入する時には、21歳以上だと証明する身分証明書が必要――8月後半に様々なメディアで報じられたこのニュース。実は正確ではなかった。
ニューヨーク州のジョセフ・アダボ州上院議員は8月29日、声明を発表して間違いを指摘。
「年齢制限が課せられたのは、ホイップクリーム缶そのものではなく、中に入っているチャージャーもしくはカートリッジ」だと説明した。
ホイップクリーム缶に入っているチャージャーとは、亜酸化窒素が充填されているスチールのシリンダーもしくはカートリッジだ。リフィル用にホイップクリーム缶とは別に売られている。
このチャージャーを規制する法律は、若者の間で亜酸化窒素の吸引が問題になっていることを背景に導入された。
亜酸化窒素は「ホイペッツ(whippets)」「笑気ガス」とも呼ばれ、高揚感などを得られることで知られるが、過度の吸引により、失神や窒息、心停止など様々な健康被害を引き起こす。
そのため、ニューヨーク州では21歳未満のチャージャーの購入を規制する法律が施行された。ところが説明がわかりにくかったため、メディアのみならず、店舗などでも勘違いが発生。
8月以降、ニューヨーク州の複数のスーパーなどで「ホイップクリーム購入には21歳以上であることを示す証明書が必要」と知らせる張り紙が掲示された。
この勘違いについて、アダボ議員は「冗談でしょう?」とニューヨークタイムズにコメントしている。「どんな議員がそんなことをするというのです?馬鹿げています」
州検察局も、法律はチャージャーの購入にのみ適用されるとタイムズユニオンに述べている。
ハフポストUS版の記事を翻訳しました。
オリジナルサイトで読む : ハフィントンポスト
ホイップクリームの21歳未満購入禁止は勘違い。NYの議員が指摘「冗談でしょう?」