そこで、おいしいデラウェアの選び方を、山形県天童市の果樹農園、ヒロ・スマイルファームの後藤広美さんに伺いました。
デラウェアは夏から旬
「主に露地栽培のデラウェアは、7月前後ぐらいから出荷されます。うちは東北なので少し遅い方ですが、山梨県などは早くから収穫が始まるそうです。
デラウェアは小粒でも糖度が非常に高く、皮がむきやすくて種もないので、食べやすいとして昔から人気がある品種です。巨峰と並んで日本で最も多く栽培されているブドウで、山形県は生産量日本一です」(後藤さん)
おいしいデラウェアの選び方
「まず軸に注目してください。軸が太くて緑色が鮮やかなものは鮮度が良い証拠です。
粒は、皮の色が全体的に濃い赤紫色をしていて表面にハリがあるもので、粒同士の大きさが揃っていて、ぎゅっと固まって締まったものを選びましょう。
また、粒の表面に『ブルーム』(果粉)と呼ばれる“白い粉”をふいているものがおいしいブドウです。ブルームは粒の水分を保護するためにブドウ自身が作り出す成分です。これがたくさんついているものは、水分が保持されてみずみずしく鮮度が良い証拠なので、選ぶ目安になります。
ちなみに、ブドウには、赤い品種と緑の品種がありますが、赤い品種はより色味が濃いもの、緑の品種は黄色っぽいものがよく熟していて甘いので、選ぶ目安として覚えておくと便利です」(後藤さん)
デラウェアは洗わずに保存が正解!?
「デラウェアの保存の最適温度は2℃と言われています。ブルームが取れると鮮度が落ちるので、洗わずにポリ袋でしっかり密封して冷蔵庫に入れておけば、2週間ぐらいは保存できます。
また、粒を房から取ってから保存袋に入れて冷凍しておくと、シャーベットのような冷凍ブドウになります。皮ごと食べても皮は気にならないので、夏の冷たいおやつにおすすめです」(後藤さん)
ブドウには鉄やカルシウム、カリウムなどミネラルが豊富に含まれています。またデラウェアをはじめとする赤い品種には悪玉コレステロールを排除するアントシアニンも豊富、甘みはブドウ糖と果糖なので、夏バテなどの疲労回復にも効果的と言われています。
おいしいデラウェアを食べて、まだまだ続く酷暑を乗り切りましょう。
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