iPhoneやスマートウォッチのディスプレイには基本、強化ガラスであるGorilla Glassが採用されています。しかしそれよりも頑丈なのが、ステンレスケースのApple Watchに採用されている「サファイアガラス」です。
*Category:テクノロジー Technology|*Source:9to5Google ,Apple
Apple Watchに採用されているサファイアガラスの頑丈さとは?
スマートウォッチをつけて人ごみの中や狭い通路などを歩き回っていると、ディスプレイをぶつけてしまうことがあります。しかし、サファイアガラスなら、そのような場合でも傷がつくことはほとんどありません。
テック系メディア「9to5Mac」によれば、サファイアガラスはガラスというより、信じられないほど強く、無色透明なクリスタルだそうです。
まず、酸化アルミニウムとサファイアの結晶を実験室で化学反応させ、結晶を形成します。そこから長い冷却工程を経て、適切な構造になるように管理されます。そしてそれを成形し、スクリーン用の薄いシートに分離することができるとのこと。
サファイアシートは非常に硬いものです。参考までに、ダイヤモンドの硬度は10であり、非常に硬いことで知られています。しかし理論的には、サファイアガラスの表面に傷をつけるには、これと同等かそれ以上の硬さのものが必要だそうです。
弱点としては、このサファイアガラスが従来のGorilla Glassに比較して高価であるという点です。そのためApple Watchシリーズの場合、現在のところチタンもしくはステンレスケースの高価なモデルにしか採用されていません。
ちなみに、ステンレスケースを採用した「Apple Watch Series 7」の価格は99,800円から。標準モデルよりも4万円ほど高額です。
また、硬い素材であるため、落下による画面割れには弱いこともあります。ただ、スマートウォッチの場合は手首につけるという性質上、ほとんど落とすことはありません。これらの特性から、サファイアガラスは非常にスマートウォッチに適した素材なのです。
サファイアガラスを採用するのはApple Watchだけではありません。「9to5Google」によれば、サムスンの新スマートウォッチ「Galaxy Watch 5」もこのガラスを採用するとのこと。このモデルは279ドル(3.7万円)という価格ながら、サファイアガラスの搭載を実現しています。