花粉症対策の強い味方・空気清浄機は、使い方次第で能力が変わるといいます。ダイキン工業コーポレートコミュニケーション室広報グループの重政周之(しげまさ・ちかし)さんに、詳しく教えていただきます。
コロナ禍で花粉症対策が大切
花粉が気になるシーズンがやってきました。花粉症は不快なだけでなく、かゆみから目や鼻に触ってしまうと新型コロナウイルス感染症の感染リスクを上げてしまうとされています。外出時はもちろん、マスクや花粉対策メガネなど外すことの多い室内でも、しっかり対策を講じる必要があります。
「花粉は、窓や換気からのほか、衣類や髪の毛などに付着して室内に入ります。室内に一度持ち込まれた花粉は、なかなか外に出ることはありません。また、花粉症には、排気ガスやPM2.5、ホルムアルデヒドなどの空気中のアジュバント物質(免疫促進物質)が影響します。
アジュバント物質は、アレルゲンとともに体内に取り込まれることでアレルギーを悪化させるもので、塗料や洗剤、芳香剤、防虫剤など家庭にあるさまざまなものも発生源となる場合があります。空気清浄機によっては、花粉だけでなくアジュバント物質の除去にも効果を発揮します」(重政さん)
空気清浄機を置く最適な場所は?
空気清浄機の能力を最大限にいかすには、いくつかのポイントがあるといいます。
「まず、適切な場所に設置することが大切です。花粉は、部屋の低いところに溜まりやすい性質を持っています。ですから、空気清浄機は床に近い高さに置きます。玄関や部屋の出入り口に近い方が、外から入ってくる花粉を除去する効果が期待できます。
また、効率よく空気を清浄するためには、部屋に空気の流れをつくることも大切です。空気清浄機の吸い込み口や空気の吹き出し方向に、邪魔になるようなモノを置かないことや、エアコンと対角になるような位置に設置することも工夫のひとつです」(重政さん)
稼働時間、使用法も工夫があるようです。
「空気清浄機は、24時間使うことをお勧めします。日中は風量を自動調整に設定し、掃除や洗濯物を取り込む時などは最大に、就寝時は最小にして静かな環境を守るなど、調節しながら使うといいでしょう。
新型コロナウイルス感染症対策では、室内の換気が推奨されています。空気清浄機を使用中でも、定期的に窓を開けたり、換気扇を併用したりして換気を心がけましましょう。花粉の飛散量は、午前中の10時頃までや雨天の日は比較的少なくなりますが、花粉の飛散量が増える11時以降に窓開け換気をする際は、窓を開ける幅を10センチ程度にしてレースのカーテンをすると、室内に入る花粉の量を1/4に減らせると言われています。花粉の飛散量が増える時間帯にはこうした工夫をしてみてはいかがでしょうか」(重政さん)
メンテナンスも大切
空気清浄機のお手入れも忘れず行いましょう。
「空気清浄機は、フィルターが詰まってしまうと性能に大きく影響します。一般的に複数のフィルターが搭載されていますが、大きなホコリを捕まえるプレフィルターは、2週間に1度程度掃除機で汚れを吸い取りましょう。プレフィルターの奥にある集塵フィルターは、掃除は不要ですが、機種によっては定期的な交換が必要なものもあります。加湿機能がついている空気清浄機では、1ヵ月に1回程度は加湿トレー、加湿フィルターの水洗いをします」(重政さん)
今年のスギ・ヒノキの花粉飛散量は、北日本や北陸で2021年春より多く、西日本では少ない予想です。空気清浄機を正しく使って、快適に過ごしたいものです。
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花粉対策に最適な空気清浄機の設置場所は? 稼働時間や使用法にも工夫が