第一生命保険は1月27日、毎年恒例の「サラリーマン川柳」コンクールの優秀100作品を発表した。また、長年「サラ川」と呼ばれ親しまれてきた「サラリーマン川柳コンクール」という名称を変更することも決めた。
今回の優秀作品は、2021年9〜10月に全国から寄せられた6万2657句から選ばれた。今後、一般投票によりベスト10が決まる。投票の受け付けは3月18日までで、5月下旬に発表される予定だという。第一生命の公式サイトから投票可能だ。
働く人たちの何気ない日常を切り取ったクスリと笑える「サラ川」は、今回で35周年を迎えた。第一生命によると、こうしたタイミングを踏まえ、「サラリーマン川柳コンクール」という名称を変更することを決めたという。新しいネーミングは、ベスト10の発表と同様、5月下旬を予定している。
なぜ名称変更?
なぜ名称を変更することを決めたのか。第一生命の広報担当によると、「サラリーマン川柳コンクール」は元々社内報の企画から始まったもの。そのため職場をテーマにした川柳が中心だったが、近年は働く人に限定せずに募集を行ってきたという。
担当者は「これまでも主婦や定年を迎えた人など、働く人に限らず応募を受け付けてきました。開始から35年の節目でもあるので、より開かれたコンクールとしてバラエティに富んだものになったらいいなとの思いを込めています」とハフポスト日本版の取材に語った。
「サラリーマン」という言葉は、男性を意味する言葉が使われていることから、男性を中心としてきた社会構造や男女の役割分担意識が反映されたものだという指摘がある。
こうした背景があるのかとの問いに対しては、「様々な“働く人”が増え、働き方も多様化しています。そうした時流を踏まえたものです」と語った。
今回の入選100句は?
今回の入選100句を見てみると、昨年に続いて新型コロナウイルスの感染拡大に関連したものが大半で、特に在宅勤務でのハプニングや家族との関係性がうかがえるものが多かった。
第一生命の担当者は今年の印象について、「ワクチンの話題は、昨年から変化があった点の一つです。このほか、テレワークについても昨年は戸惑いを表現したものが多かったが、今年は家族とのエピソードや前向きに捉えたものが見られました」と語った。
ハフポスト日本版編集部の“推し”は…
今回の入選100句のうち、ハフポスト日本版編集部が気になったり、「推せる!」と感じたりしたものを選んでみました。一言コメントとともにご覧ください。
『このスーツ 出社するとき 入るかな』(コロナ太り)
わかりみが…。「在宅勤務が続いたこの1年で5キロは太りました…」との声も。
『コロナ禍で 初めて食べる 父ごはん』(嘱託人)
コロナ禍に限らずごはんを作ってほしい…。
『最後まで 顔を会わさず 送別会』(3年目のリモート社員)
リモート勤務が続くと、ほとんどリアルで面識がないまま退社しまうパターンってありますよね…。
『自粛中 まだ見ぬ孫が もう歩く』(初爺ちゃん)
これはつらい…。「我が家のもうすぐ2歳になる娘も、あまり祖父母に会わせられないのでほぼ毎日、動画や写真を送ってます」との声も。
『リモートの 背景だけで 行くハワイ』(巣ごもり親父)
海外渡航が制限されてるけど、気持ちだけはハワイに行きたいですよね。
『ゴン攻めで ビッタビッタの 初駐車』(くまごろう)
「駐車苦手なのでめっちゃ気持ちわかる…」とのコメントも。
『ネコの手が デリート押して ファイル消え』(にゃん)
ペットのハプニングを題材にしたものも多くて面白い!
『SDGs 掲げた我が社 持続せず』(千流迷塵)
SDGsを掲げただけで終わってしまった会社も多いのでしょうか…。SDGsは“ブーム”ではなく、ハフポスト日本版はこれからも発信し続けます!
【第35回「サラリーマン川柳」優秀100句】
※作品(雅号)
『ズーム中 ペット参加で 盛り上がる』(犬家猫)
『オンライン 不利になるたび オフライン』(いくじなし)
『会議中 宅配無視して 妻怒る』(猫兵)
『デジタル化 しますと紙で 通知する』(IoT推進部)
『滑舌の 悪さをSiriで 思い知る』(たまさん)
『いつまでも 続く黙食 我が家だけ』(ミツナシ)
『つなぎたい 親は絆で 子はwi-Fi』(遅れてきた猫☆)
『このスーツ 出社するとき 入るかな』(コロナ太り)
『ウイルスも 上司の指示も 変異する』(K・U)
『テレワーク たまの出勤 旅支度』(84男)
『あいさつは もう打ちました? 熱は出た?』(39℃超え若ぶりおじさん)
『にこやかに マスクの下で 「うっせぇわ!」』(ヨッシー)
『一人だけ 背景宇宙な 一年目』(けんちゃん)
『家飲みで あふれる缶に 妻カンカン』(あらカンカン)
『ゴン攻めで ビッタビッタの 初駐車』(くまごろう)
『距離を取り 小顔に見せる WEB会議』(しーしー)
『マスクとる 緊急事態 ノーメイク』(ちろすけ)
『フリーズの 部下の隣で はしゃぐ猫』(大根役者)
『自粛して 家での晩酌 皆勤賞』(たかちほ)
『娘とは アクリル板より 厚い壁』(ちく)
『誰だっけ? 職場で頼りは 座席表』(コロナ渦下)
『初出社 入社二年で 初対面』(永利庵)
『良い意見 したあと言われる 「ミュートです」』(ぴろし)
『何処に居る? みんなマスクの 運動会』(ペンさん)
『在宅で 仕事辞めたの お父さん』(詠み人知らず)
『二刀流 やり抜く妻は MVP』(妻感謝)
『医者に行く 換気良すぎて 風邪を引く』(宇治十帖)
『ふところが 寒いもともと キャッシュレス』(船橋ブンさん)
『長時間 マスクと説教 耳痛し』(酔っぱらい)
『バスケ・父 勝敗わけた リバウンド』(祝女子バスケ銀)
『エコバック 毎度忘れて 小銭ロス』(よしにゃん)
『在宅で いつしか妻が 管理職』(抹茶坊主)
『「ただいま」と 声を聞くなり 妻マスク』(ぱいきんまん)
『リモートの 会議に映る 生活感』(はまころ)
『夫婦して 子供机で テレワーク』(吉 哉郎)
『スクスクと 育つ孫見る スマホ越し』(遠方のジイ)
『在宅で トイレも含めて 55歩』(けとん)
『指よりも 喉に浴びたい アルコール』(昭和生まれの令和人)
『誤って 上司のコメント ハート押す』(テレワクワク)
『おやじギャグ 父で抗体 作っとく』(つべる)
『「母さん」で バレたオレオレ うちは「ママ」』(桂)
『蟹食えば みんな自然と 黙食に』(禁煙1日目)
『お年玉 チャージ希望と 孫ライン』(何のことやら)
『シェアオフィス マジか!部長と 二人きり』(ユタカ49号)
『巣ごもりで MからLに 服反応』(ダイエット)
『コロナ禍で 初めて食べる 父ごはん』(嘱託人)
『アナログ派 財布の厚みで すぐバレる』(ポンレスハム)
『味よりも カロリーよりも 映え重視』(お年頃の娘を持つ親)
『「シュウカツ」や 君はスタート 俺ゴール』(一枚岩)
『あっ、マスク! 降りた階段 また登り』(花園の迷宮)
『プレゼンも 無観客なら 饒舌に』(勤務ダル)
『リモートの 背景だけで 行くハワイ』(巣ごもり親父)
『誘い断つ 理由に困る コロナ明け』(波乗り介)
『テレワーク 解除で妻が 福反応』(風信子)
『スケボーを する子見る目が 変わる夏』(二代目ヒゲだるま)
『ウーバーで 今日もカロリー オーバーに』(エミテンわ)
『やっぱりね 亭主出勤 留守がいい』(妻の本音)
『PayPayで!「使えるんだ?」と我が娘』(一生妻の副官)
『ひとり飯 時代が俺に 追いついた』(竜人)
『お肌より 副反応で 若さ自慢』(おおやん)
『自粛中 まだ見ぬ孫が もう歩く』(初爺ちゃん)
『久しぶり 妻とお出かけ 接種場』(さごじょう)
『SDGs 掲げた我が社 持続せず』(千流迷塵)
『マスク顔 確信持てず 見つめ合う』(福笑い)
『検温で 測れぬ妻の 冷たさよ』(たじろいだ端末)
『デジタル化 立場逆転 父娘』(寅命)
『zoom飲み 呼ばれないまま ブーム去り』(うなじゅう)
『テレワーク めざまし時計 八時半』(ばんこ)
『なかぬなら 膝に猫乗せ ウェブ会議』(リモート人)
『「おかえりー!」と 駆け寄る片手に 除菌剤』(娘がいちばん!)
『ミュートです ツッコむ自分 マイクオフ』(ニーマン)
『打ちました!ワクチン?いいえ 大谷さん』(リモートも下座)
『“聞こえてる?”“聞こえてません”と なぜ言えた?』(紅の星)
『「久しぶり!」なんか違和感 マスクなし』(虎の子)
『一日中 チャットでやりとり 会話ゼロ』(けぇずこ)
『はしご酒 リモート部屋から リビングへ』(ハルル)
『ネコの手が デリート押して ファイル消え』(にゃん)
『乾杯で マスク取ったら どちら様』(ロバの耳)
『コロナ禍で V字回復 肝機能』(γ-GTP改善男)
『通勤は 襖一枚 約二秒』(天和)
『宣言が 明けたら行こうが 逃げ文句』(佐久間の大工)
『飼い犬が 部長にシャウト Web会議』(うーるちゃん)
『うっせぇわ それは歌なの? 僕になの?』(Aho)
『WEB会議 知った亭主の 低い地位』(石笑)
『恋心 マスク外せば 花と散る』(ちゃかしっこ)
『最後まで 顔を会わさず 送別会』(3年目のリモート社員)
『セルフレジ 店員呼んで ヘルプレジ』(つじGUCCI)
『「パパいるの!」 在宅続き 「またいるの?」』(りんもり)
『8時だよ!! 昔は集合 今閉店』(山のパン屋)
『ソロキャンプ 密避け・熊避け 家内避け』(ペイライナー917)
『ワクチンの 副反応よ もうデルナ』(青き民)
『うっせえわ 夢の中だけ 妻に言う』(島根のぽん太)
『オリパラで 始めた運動秋終わる』(多苦労)
『女房も 子供も見てる 照れワーク』(トショボク)
『アイドル級 予約が取れない 接種券』(たまらんや)
『リモートじゃ ないのにフリーズ 妻の前』(ボンプ屋のポン)
『キャンプより ソロ味わえる ウチの中』(だいちゃんZ!)
『ご飯よと リモート会議 声響く』(ニャイガーマスク)
『円満の 秘訣は出社と 気付かされ』(るいか)
『マリトッツォ 部長に見せると「クリームパン」』(それはそう)
オリジナルサイトで読む : ハフィントンポスト
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