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辿り着いた先は「家を持たない」という縛られない生き方

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30歳の誕生日をきっかけに、家を持たない生活を始めた久保智さん

皆が言う「家」が今の僕にはない。 

30歳の誕生日をきっかけに、家を持たない生活を始めて2年と少し経つ。

そもそも「家」とは何だろう。

家族がいたり、リラックスできたり、自分だけの秘密基地のような場所だったり。家の定義は人それぞれあると思うが、共通するのは「同じ場所で生活をする」ということだろう。

でも僕にとっての家は「帰らなきゃ」という縛りを感じてしまう空間なのだ。

それは家にまつわる人にも土地にも感じてしまう。

その感覚から抜けるために辿り着いたのが、ホテル暮らしをしながら国内外の各地を点々とする生活だ。最近の言葉で言うと、いわゆる「アドレスホッパー」に当てはまるらしい。

でも、自分としては、少年時代から将来定住するイメージがなかったので、新しい生き方をしている感覚はない。

人からも土地からも縛られない、この居心地が良い生活へようやく辿り着いたという感覚だ。

生まれの愛媛から抜け出して、世界を知りたかった少年時代

僕は愛媛で生まれ育った。

家庭環境が少し複雑で、実家の居心地はあまりよくなかった。小・中学校のころは、欠席することも多かった。昨日休んだから今日は登校しておくか、という感じ。家庭環境の影響もあり、集団生活に慣れなかったので、あまり学校へ足は向かなかった。

ただ、幼いながらも何となく「このまま自分の殻に閉じこもった生き方を続けるのは、良くない」と焦燥感と危機感を持っていた。

それを変えるきっかけになったのは、中学3年の時に出会った映画や本だ。たくさん作品に触れるなかで「こんな世界があるんだ」「外の世界をもっと知らないといけないのではないか」と思うようになった。特に『モーターサイクル・ダイアリーズ』という南米大陸縦断の旅を描いた映画は新しい世界を切り開いてくれた。

自分が努力した分だけ成果が出ると知った高校時代 

いろんな世界を知りたいと思いながらも、目先の高校受験では家から近くて、お金がかからないところを選んだ。少年時代に感じていた「このままでは良くない」という感情を払拭するため、高校に入ってからは勉強や部活に真面目に取り組み、初めて日々の学校生活に向き合った。 

結果、高校は学年トップの成績をとり、皆勤賞で卒業。小・中学校では欠席が多かったことを考えると、雲泥の差だ。剣道部では県大会まで出場することができた。

これまで触れてこなかった新しい世界を知るほど、もっと頑張りたいという前向きなモチベーションが生まれた。そして成果も出るようになった。

大学もその勢いで公立の4年生大学へ合格、モチベーションを維持しながら首席で卒業へ。

バックグラウンドに関係なく、自分の努力で成果が出るようになった。評価されることに達成感や喜びを感じるだけでなく、それを面白いと思うようになっていた。

能力主義の会社から自分で選択することを重視する会社へ

就職活動は、これからの働き方や生き方を考える重要な機会になった。

ただ、もし就職活動が上手くいかなかったら、バックパッカーになって世界中を回ろうと思っていたところもあり、「絶対に会社に入らなきゃ」という考えはなかった。

中学時代から映画を見ることが好きだったので、その趣味の延長で就職活動では映画業界を見つつ、経済学部だったので金融業界も視野に入れていた。また、同時にいつか自分の力で稼げるようなフリーランスになりたいという目標もあった。この頃も「同じ会社で生涯働き続ける」という縛られた考え方は自分の中になかったように思う。

様々な企業の選考が進む中で、将来的にフリーランスになった際にも活かせる金融知識やスキルを身に付けようと証券会社へ入社。金融業界は能力主義で、バックグラウンドと関係なく評価される世界であることに魅力を感じた。

証券会社での1、2年目はとにかくがむしゃらに働いた。

3年ほど経ち、その経験を活かし、他の会社の商品も扱えるIFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)として、フリーランスへ。資産運用からマネープラン、相続といった幅広い相談に対し、顧客に寄り添ったアドバイスを行うこの仕事では、証券時代の学びを活かすことができた。

フリーランス時代は、単価が高い商材を扱っていたため、多くの顧客がいなかったとしても、限られたお客様との継続した関係性を構築することで、一人で食べていけるだけの収入を得ることはできた。

IFAとして働く周りの人も同じような状況で、働く時間を少なくすることで、プライベートを満喫しているような形だった。僕としては、仕事が好きだったし、もっと働きたかったので「このままで良いのだろうか」と自分自身の働き方に疑問を持ち始めた。

そんな矢先に、転職エージェントから人材紹介会社を紹介された。

元々自分の知らない世界を知ることに興味があったので、一人ひとりの違った働き方や生き方に出会える世界へ飛び込んでみたかった。その思いを胸に、人材紹介会社の営業として働くことに。 

採用を通じて事業が発展していく企業や、人生がより良くなっていく人を見ることができるこの仕事にはやりがいがあった。しかし、顧客にとって様々な事業課題がある中で、解決策として提示できることは「採用」しかなく、もどかしさを感じていた。「人」という人的リソースにおいて、もっと色んな形で解決できるような伴走がしたかった。転職から1年が経ち、自分の知識を活かしてもっと多くの人に貢献できる会社はないか悩みはじめていた。

そこで新たな働き先を考えようと求人情報サイトを見ていた時に初めて、現職のニットに出会う。

「未来を自分で選択できる社会をつくる」というビジョンを掲げている点に強い共感を覚え、入社を決めた。

フルリモートで事業を運営しているため、型にハマった生き方や働き方ではなく、自分に合った働き方ができることに惹かれた。一人ひとりが本当に成し遂げたいことに向き合える社会をつくるためには、このビジョンの実現が不可欠だと思った。

筆者の久保さん

自分が生きやすい環境を求めた結果「家って本当にいる?」

入社した当時は、東京に定住していた。その後、証券会社時代に住んでいた福岡が好きで頻繁に訪れていたこともあり、自然と二拠点生活に。最終的に、2年ほどで東京の家を引き払い、福岡へ引っ越しをした。

そんな時、たまたま仕事で東京にいるタイミングで、急きょ大阪の友人と会うことになり、私服をとりにいくために福岡の自宅に帰る羽目になった。その出来事をきっかけに「そもそも、家っているのだろうか?」と感じ始めた。

元々あまり物や人に執着心がなく、それよりも未知の領域を知ることに喜びを感じることが多かった。「絶対にここに住まなきゃダメ」「これがないと生きていけない」というようなものもない。それよりも知的好奇心が勝り、知らない場所に行きたいという思いが強かった。

その想いを胸に、30歳の誕生日を境に福岡で借りていた家も引き払って、各地のホテルを点々とするアドレスホッパーへ。

東京、大阪、福岡、台湾、ベトナム、オーストラリア、マレーシア……など、日本全国・世界各国を転々とする生活が始まった。

「家」に帰らないと本当にゆっくりした気持ちになれない人もいるかもしれないが、僕にとっては一回でも訪れたことがある土地のホテルに1カ月近くいることが休息なのだ。

知っている土地にいると何となく気持ちが落ち着く。それでいて、知り合いもいないので、人の目が気にならない。

最近知った言葉なのだがどうやら僕は「ソリタリー」という一人でいる状態を好む人間のようだ。「一人=孤独」と思ったことはなく、「一人でいる時間が居心地が良く、楽しんでいる」という、ただそれだけのこと。

人が嫌いということはなく、誰かと話したり、誰かがいる空間に行ったりすることも苦ではない。ただ、誰かがいる環境にずっといるということができないのだ。

もしかしたら僕は本来であれば人から「寂しい」と思われる環境にいるのかもしれない。 

でも、自分の生き方において、他者からの評価は必要なのだろうか。自分の居心地が良い生活や生き方に辿り着けたなら、それはとても素晴らしいことなのではないかと思う。

型にはまらない暮らしが自分にとって居心地が良い生き方

将来は好きな土地を見つけて、ローテーションしていく生活をしたいと考えている。例えば、台湾、ベトナム、オーストラリア、福岡など、それぞれ3カ月ずつ。その時の自分の気持ちや流れに合わせて生きる場所を決めていきたい。

「アドレスホッパー」など新しい働き方の定義は色々あるけれど、自分なりの生き方ができれば良いのではないだろうか。

自分の生き方に特別な名称はなくても、自分なりの居心地が良い生活スタイルを見つけることが大事だと思う。

常に未来を自分で選択できる状態の体現者でありたい。そして多くの人が自分自身で人生の選択をすることができる世の中をつくっていきたい。

今日も僕はまたスーツケースを持って、自分の好きな土地を見つける旅に出かける。

(文:久保智 編集:毛谷村真木/ハフポスト日本版)

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辿り着いた先は「家を持たない」という縛られない生き方

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