スペイン・バルセロナにある世界遺産「サグラダ・ファミリア(聖家族教会)」で9つ目の塔「聖母マリアの塔」が完成した。「聖母の祝日」にあたる12月8日、塔の頂上に掲げられた約5.5トンの巨大な星が初めて輝いた。
落成式ではローマ教皇が、バルセロナのカトリック信者に向けて「皆さん全員のために輝いています」と祝福した。
■ローマ教皇が寄せたビデオメッセージとは?
共同通信によると、聖母マリアの塔は高さ138メートル。完成した塔の中では最も高く、教会が完成した際には全18のうち2番目に高い塔になるという。塔の頂点には、巨大な星が設置されている。ユーロニュースによると、この星は鋼鉄とガラス製で、12の突起がある。イエス・キリストの生誕直後に輝いたとされる「ベツヘレムの星」として知られているという。
ローマ教皇庁が運営する「VATICAN NEWS」によると、ローマ教皇フランシスコは塔の落成式に、スペイン語のビデオメッセージを贈った。カトリック・ニュース・エージェンシーによると、それは以下のような内容だったという。
「この大都市の最貧層や病人、新型コロナウイルスのパンデミックの影響を受けている人々、高齢者、さまざまな状況によって将来が脅かされている若者、試練の時を迎えている人々に、特別な方法でご挨拶を申し上げたいと思います。親愛なる友人たちよ。今日、マリアの塔の星は、皆さん全員のために輝いています」
■新型コロナの影響で、教会全体の2026年の完成を断念していた
サグラダ・ファミリアを設計したのは、建築家のアントニ・ガウディ。没後100年に当たる2026年の完成を目指していた。しかし、新型コロナが流行したことで、建設の主な資金源である観光収入が激減。そのため、目標までの完成は不可能になった。
ロイター通信の5月の報道によると、施設責任者のザビエル・マルティネス氏は「26年の完成を見込んでいたが、残念ながら不可能だろう」としたが、自分の世代で完成することを確信しているとも語ったという。
■【動画】マリアの塔にクレーンで設置される「ベツヘレムの星」
📹 VIDEO | A giant star, known as Bethlehem's Star, was placed on a new tower of the Sagrada Familia in Barcelona. It has 12 points and will change the city's skyline. The new tower of the Virgin Mary is the first to be completed since 1976 and is now the tallest of the complex. pic.twitter.com/K52GTXPCcx
— EWTN News (@EWTNews) November 29, 2021
オリジナルサイトで読む : ハフィントンポスト
【サグラダ・ファミリア】聖母マリアの塔が完成、巨大な星を点灯。ローマ教皇「皆さん全員のために輝いています」