ブロードウェー・ミュージカルの名作を、スティーブン・スピルバーグ監督が映画化した『ウエスト・サイド・ストーリー』。
日本では2022年2月11日、アメリカでは2021年12月10日に公開されるこの映画のスペイン語のセリフに、スピルバーグ監督は英語字幕をつけなかった。
理由は「スペイン語に敬意を払うため」だという。
『ウエスト・サイド・ストーリー』のスペイン語に英語字幕がないことは、同作品が11月29日にニューヨークのワールドプレミアで上映された後に話題になった。
この決断について、スピルバーグ監督は「スペイン語に英語字幕をつけないのはとても重要だった」とIGNのインタビューで説明した。
「スペイン語に英語字幕をつければ、英語を強めることになります。スペイン語より英語に力を与えることになってしまいます。この映画では、それは起きません。私はスペイン語に字幕をつけないことで、スペイン語に敬意を払う必要がありました」
スピルバーグ監督は『ウエスト・サイド・ストーリー』を、ダイバーシティやインクルージョンを意識して制作したという。
「両親や祖父母、自身がラティンクス(ラテンアメリカ系)の国々の出身者がいないオーディションをしないと約束した」とIGNに述べている。
特に、マリアやベルナルドなどウエスト・サイド・ストーリーの主人公たちと同じ、プエルトリコ系の人たちの起用に力を入れたという。
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60年前の1961年の映画『ウエスト・サイド・ストーリー』は今でも愛される名作だが、キャストのほとんどは、白人の俳優だった。
マリアとベルナルドを演じたのはナタリー・ウッドとジョージ・チャキリスで、主な登場人物でプエルトリコ出身者はアニタ役のリタ・モレノだけだった。
また、この時にプエルトリコ出身の登場人物を演じた俳優たちは、ブラウンカラーのメークをしていた。
一方、スピルバーグ監督はマリア役にコロンビア系のレイチェル・ゼグラー、ベルナルド役にキューバ系のデヴィッド・アルバレスを起用した。リタ・モレノもバレンティーナ役で出演する。
オリジナルサイトで読む : ハフィントンポスト
スピルバーグ監督が「ウエスト・サイド・ストーリー」に字幕をつけなかった理由。「スペイン語に敬意を払うため」