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オミクロン株とは?最大規模の警戒レベル「懸念される変異株(VOC)」に指定

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オミクロン株

新型コロナウイルスの新たな変異株「オミクロン株」の感染が世界各地で広がり、日本でも感染者が確認されるなど警戒感が強まっている。

WHOなどは、オミクロン株をデルタ株と同じ最大規模の警戒レベル「懸念される変異株(VOC)」に指定。国立感染症研究所は「南アフリカにおいて流行株がデルタ株からオミクロン株に急速に置換されている」と指摘している。

オミクロン株の「懸念される変異株(VOC)」とは、どういう意味を持つのか。調べてみた。

■そもそも変異株って何?

変異株とは何か。国立感染症研究所の解説ページによると、一般的にウイルスは増殖や感染を繰り返す中で徐々に変異をしていくことが知られており、新型コロナウイルスも少しずつ変異している。大半の変異はウイルスの特性にほとんど影響がないが、一部の変異では感染性・重症化リスク・ワクチン効果などに影響を及ぼすことがあるという。

こうした変異株のうちWHOは特にリスクの高い順に「懸念される変異株(VOC)」、「注目すべき変異株(VOI)」、「監視下の変異株(VUM)」の3種類に分類している。

■ギリシャ文字の呼び名になった理由は

新型コロナウイルスのイラストとギリシャ文字。(アルファ、ベータ、ガンマ、デルタ)

「懸念される変異株(VOC)」の種類は以前、最初に確認された国名から「イギリス株」「インド株」などとメディア上で呼ばれていた。だが、インド政府がSNS各社に「インド株」の表記を使ったコンテンツを削除するように求めるなど、地名表記に反発が広がっていた。

そこで、WHOはVOCとVOIの変異株について、5月31日にα(アルファ)やβ(ベータ)などのギリシャ文字を使った呼び方を提唱した。「発音しやすくて偏見を広めない分類」だとしている。

こうしてイギリス株はアルファ株、インド株はデルタ株と呼ばれるようになったというわけだ。

ただしオミクロンの命名の際には、13番目の「ν」(ニュー)、14番目の「ξ」(クサイ)の2文字が飛ばされて15番目の「ο」(オミクロン)が使われたことが物議を醸した。

WHOはAP通信に対して「ニューは英語のnewと混同されやすく、クサイは一般的な姓であるため使用しなかった」と説明しているが、中国の習近平・国家主席の姓の英語表記「Xi」とスペルが同じため「中国への配慮では」という憶測を呼んでいる

■オミクロン株とは?南アフリカではデルタ株から急速に入れ替わる

オミクロン株は11月9日に南アフリカで初めて確認された。世界保健機関(WHO)は11月26日に「懸念される変異株(VOC)」に分類した

日本の国立感染症研究所も同月28日、WHOと同様にオミクロン株をVOCに指定した。「疫学的な評価を行うに十分な情報が得られていない」としつつも、「南アフリカにおいて流行株がデルタ株からオミクロン株に急速に置換されていることから、オミクロン株の著しい感染・伝播性の高さが懸念される」と警戒を促した。

東京都健康安全研究センターの11月29日のデータ解析によると、過去60日間の世界各国の流行株のほとんどがデルタ株だった。

オミクロン株について、11月30日には国内1例目、12月1日には2例目の感染が確認された。こうした中で、日本政府は当面12月31日までの間、全世界を対象に外国人の新規入国を原則禁止した

日本に到着するすべての国際線についても、12月末まで新規予約を停止するよう国内外の航空会社に要請したと日経新聞が報じている。

■日本で警戒中の9種類の変異株とは?

VOCやVOIの指定だが、国内での検出状況などを加味するため、分類は国によって異なる。国立感染症研究所によると、日本で警戒すべき新型コロナウイルスの変異株は11月28日時点で9種類。以下のように定義・分類している。

【VOC】懸念される変異株

公衆衛生への影響が大きい感染・伝播性、毒力( 病原体が引き起こす感染症の重症度の強さ)および治療・ワクチン効果の変化が明らかになった変異株

・ベータ株(南アフリカで2020年5月に初確認)

・ガンマ株(ブラジルで2020年11月に初確認)

・デルタ株(インドで2020年10月に初確認)

・オミクロン株(南アフリカで2021年11月に初確認)

【VOI】注目すべき変異株

公衆衛生への影響が見込まれる感染・伝播性、毒力、および治療・ワクチン効果や診断に影響がある可能性がある。または影響が確実な変異株で、国内侵入・増加の兆候やリスクを認めるもの

該当なし

【VUM】監視下の変異株

公衆衛生への影響が見込まれる感染・伝播性、毒力、および診断・治療・ワクチン効果に影響がある可能性がある変異を有する変異株。以前にVOCやVOIに分類されていたが、現在は世界的に検出数が著しく減少したものなど。

・アルファ株(イギリスで2020年9月に初確認)

・旧カッパ株(インドで2020年10月に初確認)

・ラムダ株(ペルーで2020年12月に初確認)

・ミュー株(コロンビアで2021年1月に初確認)

・AY.4.2(イギリスで2021年7月に初確認)

※WHOがVUMに分類したことで、カッパ株の呼称は中止された。

※AY.4.2はデルタ株の派生形。通称でデルタ・プラスと呼ばれることもある。

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オリジナルサイトで読む : ハフィントンポスト
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