英国の都市・グラスゴーで開かれている第26回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP26)で、環境NGOでつくる「気候行動ネットワーク」(CAN)は日本時間の11月2日、岸田文雄首相の演説に対し、日本に「化石賞」を贈ると発表した。
化石賞は温暖化など気候変動対策に後ろ向きと認められた国が選ばれる不名誉な賞で、日本は2020年のCOP25に続き、2年連続の受賞となった。
COP26、日本は化石賞で「2位」に
CANの発表によると、受賞理由は「岸田文雄首相の演説で、日本だけでなくアジア全体で、化石燃料と同様に水素とアンモニアを燃料としてゼロ・エミッション化を推し進める」と表明したことと説明した。
2日に発表された化石賞の1位はノルウェー、3位はオーストラリアだった。
Today’s #COP26 🏆#FossiloftheDay🦖 Award🏆 goes to…
🇳🇴 Norway (1st) 🇯🇵 Japan (2nd) and 🇦🇺 Australia (3rd) for all promoting fossil fuels – from Norwegian gas to coal in Asia, and CCS 👎#RayoftheDay🌞 also goes to 🏴 Scotland and 🇮🇳 India 👏
Read: https://t.co/2B04lxm16ypic.twitter.com/D2iEQOHasd
— Climate Action Network International (CAN) (@CANIntl) November 2, 2021
岸田首相は演説で、「気候変動という人類共通の課題に我が国として総力を挙げて取り組んでいく」と述べ、アジアなどの脱炭素化支援のため、今後5年間で最大100億ドルの途上国への追加支援などを表明した。
しかし、岸田首相が意味する「支援」は、日本が石炭火力を使い続ける理由にもなると報じられている。
毎日新聞によると、岸田首相はCOP26の出席を含めた一連の外交について「各国から高い評価をいただき、日本の存在感をしっかり示すことができた」と主張したという。
化石賞、「2回連続受賞」という深刻さ
2019年のCOP25に続き、またも化石賞を受賞した日本。前回は自民党の小泉進次郎氏(当時・環境担当大臣)が会議に出席して演説したが、「国際社会が求める脱石炭や温室効果ガス排出削減目標の引き上げ意思を示さなかった」として、同じ会期中に2回も不名誉な受賞となっていた。
オリジナルサイトで読む : ハフィントンポスト
COP26で「化石賞」を日本がまた受賞。岸田首相の演説で 本人は「存在感示せた」。受賞の理由は?