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インテルのパット・ゲルシンガーCEOがWebメディア『Axios』での対談の中で、Appleが独自プロセッサに移行したことについて語りました。
*Source:MacRumors, HBO, Yahoo!finance, Intel Newsroom, aderosa
*カテゴリー:テクノロジー technology
インテルのゲルシンガーCEO「Appleを取り戻すため、懸命に戦う」と語る
インタビューでゲルシンガーCEOは、「インテルはMacを諦めたのか」という質問に対して、「チップ製造においてAppleを凌駕することで、時間をかけてこの分野のビジネスを取り返したい」と述べました。
私は、インテルのチップを使わないものについて、決して諦めません。それに、私たちの躓きは、Appleが自分たちのほうが良いチップを作れると判断したことです。そして、彼らはかなり良い仕事をしました。
だから、私がやらなければならないのは、彼らよりも優れたチップを作ること。そして、時間をかけて彼らのビジネスの一部、あるいは他の多くのビジネスの一部を取り戻したいと思っています。(ゲルシンガーCEO)
ゲルシンガーCEOは総括して「この分野でティム(Apple CEO)のビジネスを獲得するために、私は懸命に戦うつもりです」と述べています。
去年AppleはMacをインテル製プロセッサから独自プロセッサに移行することを発表し、業界最高水準の消費電力対性能とグラフィックスの向上を約束しました。Apple製シリコンへの移行は、“M1”を搭載した13インチ『MacBook Pro』などから始まり、全製品の移行が完了するまでは2年程度かかるとしています。
このApple初の独自プロセッサ“M1”チップは、最上位のインテル搭載MacBook Proすらも上回ることが明らかになっており、このAppleのシリコンを凌駕するために、インテルには多くの課題があります。
これに対するインテルは、Macへのネガティブキャンペーンを多数行っています。最近では“Macくん”として有名な俳優のジャスティン・ロング氏をキャンペーンに起用したり、「Apple信者をWindows PCに目覚めさせる」広告などを打ち出しました。が、世間の反応は動画の低評価数が示しています。
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しかし一方でゲルシンガーCEOは「M1の製造をインテルのファウンドリで請け負いたい」と『Yahoo!finace』のインタビューで発言するなど、最近のインテルはおかしな方向での話題に絶えません。しかしその裏には、新プロセッサで革新を起こすまで、世間の注目を集めておきたいという巧妙な狙いもあるのかもしれません。
テック系メディア『Wccftech』によれば、インテルは2022年から3nmのプロセスルール(一般的に小さいほど良いとされる)を採用したミドルレンジ〜ハイエンドCPUの生産を開始するとのこと。現行のインテルCPUのプロセスルールは最小でも10nmで、M1が5nmであることを考えると、かなりの進化が期待できます。
AppleがMacシリーズを独自プロセッサ搭載の路線に切り替えてからというもの、インテルは「まるでフラれた彼女のようだ」と揶揄されるような行動を取り続けています。しかし本気を出したインテルの逆襲が始まるのは、むしろここからなのかもしれません。
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インテルCEO、Appleに未練「Macを諦めていない」次世代CPUで狙う逆転劇