スズキが、世界的な半導体不足の影響などを受けて、4輪車を生産する国内3工場の6月の生産の計画を見直したことが分かった。期初計画の約9万台に比べて3万台規模の減少となる約6万台に引き下げた。同月前半に休止日を設けるほか、休日出勤を取りやめる。7月以降は部品の調達状況を見極めるが、7月は今のところ期初計画から大幅な修正はない。残業や休日出勤などで2021年度下半期以降に挽回し、通年での影響を小さくする方針。
3工場のうち小型車「スイフト」などを生産する相良工場(静岡県牧之原市)の休止期間が最長で、6月2―11日の計画。軽自動車「エブリイ」などを生産する磐田工場(同磐田市)は同2―7日に休止予定。
湖西工場(同湖西市)は比較的短く、軽自動車「スペーシア」などを生産する第一工場が同2―4日、軽自動車「ワゴンR」などを生産する第2工場が同1―7日に休止予定。
売れ筋の車種がある軽自動車の生産を維持する。小型車を中心に減産して販売への影響を最小限に抑える。
同社は4月、5月にも一部工場を休止した。残業や休日出勤でこれらの挽回を図るものの、12日は休日出勤をやめる。6月の休日出勤をやめる日が増える可能性もある。
車載半導体の需給は引き続き逼迫(ひっぱく)している。6月はトヨタや日産自動車、ダイハツなどが工場の稼働停止や生産調整を予定しており、影響はまだ続きそうだ。
日刊工業新聞2021年6月1日
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Source: 車速報
スズキが4輪車生産を大幅減。半導体不足が響く