宗一郎さんは指定された時間に、敦美さんに電話をしました。
「早速ですが、週末、ランチしませんか? 敦美さんは和食が好きだとおっしゃっていましたよね。どこかおすすめのお店はありますか?」
「私、一度行ってみたかったお店があるんです。『○○』という名前の、すし懐石のお店なんですけど」
これまで、仕事ばかりしてきた宗一郎さんは食には疎く、お昼はチェーン店の牛丼やカレー、コンビニ弁当で済ませることがほとんどでした。
「分かりました。『○○』ですね。僕は有名店とかおいしいお店とか全く知らないので、これからいろいろ教えてください。そのお店を予約しておきますね。土曜日の12時でいいですか?」
こうして電話を切り、早速、そのお店をネットで調べてみました。すると、そこは超高級店で、ランチのすし懐石は1人1万2000円でした。
「えっ、1万2000円? 牛丼なら30杯食べられるぞ」
とはいえ、そんなセコい考えだと結婚もできないと思い直し、早速、その店を予約しました。
しかし、一晩眠ってよくよく考えてみたら、最初のデートで高級店を指定してくる女性は先が思いやられる気がしたのです。既にランチを約束してしまったので、その日は会うことにしましたが、それを終えたら、「交際終了」を出そうと思いました。
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それはまぁパワプロだしKONAMIだから
ワイも普通に切るわ
デート当日、ステーキ店でメニューを見ながら、恭子さんが言いました。
「私はこれにします」
選んだのは特上ランクのステーキでした。そこで、雄介さんも同じランクのステーキを頼みました。
食事をしながら、お互いの趣味や仕事のことなどを楽しく話しました。会話は弾んでいたのですが、後半、恭子さんの食べるスピードが遅くなり、「もうおなかいっぱいになってしまいました」と、ステーキ1切れと少しのご飯を残したのです。
(ステーキはグラムで選べたのだから、その下のグラムを頼めばよかったのに。ご飯も残すなら、注文するときに「少なめにください」と言えばよかったのに)
雄介さんは心の中で思いました。
会計を済ませた雄介さんが外に出ていくと、既に店外に出ていた恭子さんが言いました。
「もう本当におなかいっぱい。少し散歩しませんか?」
その提案に乗って、街をブラブラ散歩しました。すると、商店街にあった一軒のケーキ屋さんの前で、恭子さんが足を止めて言いました。
「ここ、すごく有名なケーキ屋さんで、テレビで紹介されているのを見たことがあります。シュークリームがすごく有名なんですって」
「そうなんですね。じゃあ、今度また来ましょうか。今日はおなかいっぱいでしょう?」
すると、恭子さんは言いました。
「甘い物は別腹だし、せっかくの機会だから」
「えっ? じゃあ食べますか?」
「はい」
32のババアにその投資はちょっと
これはないわ
(「もうおなかいっぱいで食べられない」って肉とご飯を残したのに、甘い物は別腹って…)
とはいえ、「食べる」という流れになったので店に入りました。そして、店自慢のシュークリームとコーヒーを注文したのです。
恭子さんは「おいしい」と言いながら、それをペロリと平らげました。食べ終えて、雄介さんが会計をしていると、その横を素通りして店先に行き、何かを買っている様子でした。会計を済ませた雄介さんのところに、ケーキの小箱を手にした恭子さんがやって来て言いました。
「カスタードクリームが絶妙においしかったので、家でも食べようと思ってお土産に買っちゃいました」
無邪気にそう言う姿を雄介さんはかわいらしいとは思えず、心の中で言いました。
(僕に食事もシュークリームもごちそうになっておいて、自分の分だけお土産を買ったのか)
何だか、思い切りしらけてしまったそうです。
ディズニーデートとか考えればランチで12000円はなんとも思わないけど自分用にだけお土産買うのは無いなあ
そこが合わんなら切るのは当たり前や
散財癖ありそうで引く
これでいい
12000円は高いわ
実は相性よさそう
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引用元: ・https://swallow.5ch.net/test/read.cgi/livejupiter/1620274880/
Source: VIPワイドガイド
【悲報】39歳エリート男性、初デートで“1万2000円”すし懐石ランチを頼まれ交際終了へ