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幡野広志さんのcakes連載記事を削除。14歳からの相談への回答内容に批判

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Twitterでシェアされた幡野広志さんの連載(現在は非公開)

コンテンツ配信サイト「cakes」上で公開されている写真家の幡野広志さんによる人生相談連載「幡野広志の、なんで僕に聞くんだろう。」で、4月26日に公開された最新記事が物議をかもしている。

記事は数時間で閲覧できない状態になり、cakesを運営するnote株式会社は4月27日、ハフポスト日本版の取材に「編集部の判断で削除しました」と回答した。

記事で取り上げられていたのは、相談者の幼馴染である女子中学生が性暴力や児童虐待を受けている可能性がある内容の相談だったが、相談窓口は紹介せず、「友達自身が気づいて成長していかないといけない」などとしたことに大きな批判が集まった。

この連載では2020年10月にDV被害者からの相談を「嘘」や「大袈裟」と指摘し、その後削除・謝罪。DVについて学ぶ連載も行った経緯がある。

 

相談内容は14歳の幼馴染について。性暴力や虐待に関する記述も

「友達に恵まれることは、とても幸せなこと」とするタイトルで公開された相談は、14歳の中学3年生からのもの。

同級生の幼馴染が19歳社会人の男性と交際しているが、避妊なしで性行為をしており「リスクが大きすぎる」と不安を綴った上で、「幼馴染の仲でも、人の彼氏のことまで口を出すのは良くないかなと思いなにも言えません」という悩みを打ち明けている。

さらに、幼馴染の母親は家事や育児をせず幼馴染に任せきりで、過去には母親から暴力を受けていたこともある、などと説明。「男の人に逃げてしまう幼馴染の気持ちも分からなくはありません」「この状況をどうにかしたいのですが、幡野さんならどうしますか?やっぱり何も口出ししない方がいいのでしょうか」と相談を寄せた。

 

「友達自身が気づいて成長していかないと」などと回答

これに対し幡野さんは、幼馴染の家庭環境に大きな問題があり、それは大人が解決すべき問題だと指摘。幼馴染は恋愛に「避難」しているのかもしれず、「彼と付き合うのはベストではないのだけど、友達の中ではベターな選択なんだろうとぼくはおもいます」とコメント。

さらに、「お友達が妊娠したときに支援してくれる人もいなくて、いい結果にならないというのは、大人として想像できます。どちらにしても、より高いリスクを負うのは女性の方」と、幼馴染が精神的・身体的に大きなリスクを抱えていることは認識しつつも、「結局のところ、人の恋愛に口出しなんてできない」とする。

「友達が自分で解決できる環境でもないし、解決する力も知識も行動力もまだ持っていない。そして、その力がないのはキミも同じ」とつづり、「いまの状況をどうにかしようとするのは、友達のしあわせを壊しかねない、大きなお世話の可能性もある」と指摘。

「もちろん未成年だから、保護者の責任はある」としながら、「それは最低限の生存のための保護であって、実は親も先生も人生の責任をとってくれるわけじゃないんですよ。友達自身が気づいて成長していかないといけないの、それが自立っていうんです」と幼馴染自らが気づくべきことだとし、「まずは自分のしあわせを第一に考えましょう。キミが恋愛をするときに、友達の彼みたいな人は避ければいいよ」などと締めくくった。

相談内容を読む限り、幼馴染は性暴力や児童虐待を受けている可能性があるが、そういった指摘はしておらず、相談窓口があることなどについても一切言及はしなかった。

 

2020年にも批判殺到、DV専門家に学ぶ連載企画行うも…

この連載は2020年に幻冬社から同名で書籍化。書籍の公式サイトでは「1000万人が読んだ人気連載」などと紹介されている。

一方、2020年10月にはDV被害者からの相談を「嘘」や「大袈裟」と指摘した記事「大袈裟もウソも信用を失うから結果として損するよ」に批判が殺到。記事を削除し、編集部幡野さんからそれぞれお詫びのコメントが公開された。

コメントの中で幡野さんは「DVについて無知であるにもかかわらず、回答をしたことを申し訳なく感じています」などと綴った。その後編集部とともに、専門家と対談し現在のDV問題について学ぶ連載企画を行っていた。

こうした経緯もあり、今回の記事が公開されると「友達が被害に遭っていると知った時にとるべき有効で現実的な対処法は存在する。それを伝えるのが大人の仕事じゃないのか」「14歳は社会的養護の対象なので母親にネグレクトされてるのだから保護と支援に繋げる窓口を案内するのが大人の仕事」「(専門家との)対談で何を学んだのか」「あまりに不適切」などの声がTwitter上で相次いだ。

記事は4月26日午後4時までに閲覧できない状態となった。幡野さんは自身のTwitterアカウントで午後4時過ぎに「ああ、本当だ。消えてる。」とコメントしている。

cakesを運営するnote株式会社はハフポスト日本版の取材に対し「当該記事は、編集部の判断で削除しました」と回答。削除に至った経緯や、公開前に編集部では性暴力や虐待に関わる相談であることについて把握していたか、記事中の回答について議論はあったのかなどの質問については「個別記事の詳細については、回答を差し控えます」と答えなかった。

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Source: ハフィントンポスト
幡野広志さんのcakes連載記事を削除。14歳からの相談への回答内容に批判

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