NBAのワシントン・ウィザーズに所属する八村塁選手の弟で、同じくバスケットボールの選手として東海大学でプレーする八村阿蓮選手が5月4日、自身のインスタグラムに差別的な内容のDM(ダイレクトメッセージ)が送られてきたことをTwitterで明かした。
阿蓮選手が4日にTwitterで公開したメッセージの内容には「死ね」「間違えて生まれてきた」など、八村兄弟を中傷するような言葉が書かれていた。
阿蓮選手のインスタグラムに送られてきたのは、「死ね、間違えて生まれてきたクロンボ。お前もお前の兄もバスケがうまいだけのただのクロンボ」という文言。差別的な内容で中傷する意図を含むものだった。
こんなの、毎日のようにくるよ🤷🏽♂️
— Rui “Louis” Hachimura 八村 塁 (@rui_8mura) May 4, 2021
富山県出身の八村塁・阿蓮選手は、西アフリカのベナン出身の父と日本人の母の間に生まれた。兄の塁選手は2020年6月19日、黒人の人たちへの暴力に抗議する「Black Lives Matter」運動への支持を表明するデモに参加している。
ネットで誹謗中傷を受けた場合、書き込みをした本人が特定した上で、加害者を名誉毀損罪に問えるほか、民事訴訟で損害賠償を請求できる。
一連の八村兄弟の投稿を見た人はTwitterで、「本当に許せない」「メッセージを見て、同じ日本人としてとても悲しい気持ちになりました」などと声があがった。
バスケ界からも反応が寄せられている。
2021年3月までB1の横浜ビー・コルセアーズに特別指定選手として所属していた専修大学のキング開(かい)選手はTwitterで「いつになったら無くなるんだろう。いいこと何もないのに。世界のどこ行っても差別問題があるということを知って欲しい」とツイート。
キング選手は日本とアメリカのハーフで、Twitterでは「I’m black and I’m proud」(私は黒人であり、私はそれを誇りに思っている)という発信している。
5月6日放送のフジテレビ系の情報番組『めざまし8』では、この問題が取り上げられた。
キャスターを務める谷原章介さんは、「反論の声ってどんどんあげるべき」とした上で、「八村兄弟も本当、そんなこと気にせず無視しちゃっていいと思います。こんなこと思っている人ばかりじゃありません」と私見を述べた。
しかしこれに対し、Twitterでは「ずっと差別に苦しんできた人に対して、気にせず無視していいっていうのはちょっと違うと思う」などという意見も出ていた。
Source: ハフィントンポスト
八村塁さんと八村阿蓮さん、インスタグラムでの人種差別の被害を告白 ⇒「本当に許せない」と反響広がる