今から約40年前の1987年夏、アメリカ・ワシントン州で人間を困惑かつ魅了させるシャチの群れの行動が観察された。
それは死んだサケを頭に乗せるという行為で、1頭のメスから始まり他の群れに広まったが、すぐに見られなくなった。
この謎に包まれたこの行動が、最近再び観察された。
シャチ研究保護団体「ワイルド・オルカ」科学研究ディレクターのデボラ・ジャイルズ氏は「私たちはシャチが頭に魚を乗せている姿を目撃しました」とニューサイエンティスト誌に述べた。
「とても面白いものでした。私自身がこの行動を最後に見たのはずいぶん前になります」
写真家のジム・パソラ氏は10月25日、ワシントン州のキトサップ半島付近で、「J27ブラックベリー」と名付けられたオスのシャチがサケを頭に乗せている姿を撮影した。
【画像📸】一体なぜこんな行動を…?頭にサケを乗せて泳ぐシャチ
シャケが死んだサケを頭に乗せる理由は解明されていない。
ジャイルズ氏は「正直なところ、なぜこのような行動を再び取るようになったのか、そもそもなぜこんなことをして、それが復活したのかはわかりません」とカナダのタイムズコロニスト紙に語っている。
理由は謎に包まれているものの、研究者たちはこの行動は、食料が豊富な時期と一致する可能性があると指摘している。
ジャイルズ氏によると、シャチの餌場であるサウスピュージェット湾では現在シロザケが豊富に取れる。
ブリティッシュコロンビア大学海洋哺乳類研究部のアンドリュー・トライツ部長も、シャチたちは満たされているのではないかいう見解をカナダ公共放送のCBCに語っている。
「食べ物で遊んでいるのだと思います。それは、彼らのお腹が満たされていて、暇を持て余していることを示しているのでしょう」
ハフポストUS版の記事を翻訳しました。
オリジナルサイトで読む : ハフィントンポスト
シャチが死んだサケを頭に乗せて泳ぐ。謎の行動が約40年ぶりに観測される