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タブー視されがちな高齢者のセックス。でも実は、多くの高齢者がセックスを楽しみ、欲しているタブー視されがちな高齢者のセックス。でも実は、多くの高齢者がセックスを楽しみ、欲している

【こちらもおすすめ】私は53歳、彼は83歳。これが“高齢”のリアルな「夜の営み」

60代や70代、そしてそれ以降のセックスライフの多くは謎に包まれている。

ネット上では若者たちが「高齢者はセックスをしているのか?」「どんな感じなのか?」と興味津々に質問しているスレッドが数多く存在する。

「高齢者のセックスにまつわる謎は、いくつかの要素の組み合わせから生じている」と心理学者でセックスセラピストのシャノン・チャベス氏は語る。

まず、社会的にタブー視されていることや年齢差別的な態度が、高齢者の性的行動を疎外化させている。誰もが自分の祖父母や親の年齢の人々がセックスをしていると想像することを望んでいないため、私たちはそのような考えを排除する。その結果、高齢者のセックスについての議論や表現が限られてしまうのだ。映画やテレビで高齢者がセックスを楽しむシーンがどれほど少ないかを考えてみてほしい。

私たちは皆いずれ年をとるが、50代以降のセックスをこれほどまでにタブー視してきたため、その現実に対して準備ができていないというのだ。

「高齢者向けにカスタマイズされた包括的な性教育が不足しており、多くの人々が年齢とともに性について直面する変化や課題について十分に理解していない」とチャベス氏は語る。

「これらのすべてが、高齢者の性体験がどのようなものなのかについての誤解と好奇心を生み出している」と続け、性と老化についての認識を高め、教育やオープンな対話を行うことで、高齢者の性に対する健全な態度を促すことができると述べた。

心強い情報として、AARP(全米退職者協会)の年齢層の人々は、パートナーの有無に関わらず、未だにセックスを楽しみ、欲している。健康的な加齢に関する2018年のアメリカの全国調査によると、アメリカに住む65歳から80歳の4人に1人がセックスをしているという。

そして、実際にセックスをしているかに関わらず、高齢者の約2/3がセックスに興味があると述べている。また、半数以上がセックスは生活の質にとって重要だと述べている。

70代以上のセックスについてもっと知るために、セックスセラピストや70代以上の人々に話を聞いた。

※回答は明確さなどを考慮し簡潔に編集しています。

「求められたい」という気持ちは消えない

「私が話せるのは自分と妻のことだけですが、最も語られないのは、セックスや肉体的な楽しみ、つまり、求められ、肉体的・感情的な解放を授受することへの欲求が、決して消えることはないということ。

若い時は、年をとり、たるんだ人間がまだセックスを欲しているとは思いたくない。でも、実際私たちは欲している。身体的な魅力や肉体的な満足感、会話や清潔感は、70代でもまだ重要です。

もちろん、勃起不全、乾燥、痛み、ポジションの制限など…解決しなければならない問題はいくつかあるけれど、科学がこれらの問題の一部を簡単に解決してくれる時代に生きていることは素晴らしいこと。薬やクリーム、運動やセラピーなどが、高齢でもセックスを楽しむことを可能にしています。

この年齢の多くの人々が、重度の病気や身体的な制限を抱え、セックスをすることが困難であったり、望まなかったりすることも理解しているし、それは尊重します。しかし、私たちよりも年上の人々の中には、まだセックスを望み、実際にセックスをしている人々もたくさんいます。

最大の問題は、年を取り、白髪や薄毛になり、胸やお尻がたるんだら、もうセックスの必要がないというスティグマだと思います。私たちが50代だったとき、70代で生きていたら、もう性生活は終わっていると思っていましたが、驚くことに、実際はまったく逆です」

―フランクさん(テキサス州に住む76歳、結婚して約53年)

頻度は減少するが、質は向上することが多い

「70代以降のセックスについて、多くの人が驚くことは、それがこれまで以上に良くなる可能性があるということです。

私の70代(80代も)のクライアントの多くは、セックスの頻度は一般的に年齢とともに減少するものの、質は向上すると言います。これは、いわゆる性的機能不全に関連していることが多く、それによって新たな快楽への道を発見することがあるからです。

例えば、性交が痛いか不快な場合、全身の快楽を探求し、楽しむことを学びます。また、勃起の問題が生じた場合には、手や舌、唇、おもちゃなどで、勃起がなくても強烈な快楽とオーガズムを引き起こすことを発見するのです」

ジェス・オライリー氏(性科学者でポッドキャスト「Sex With Dr. Jess 」のホスト)

勃起不全で性生活が終わるわけではない

「私は20年以上にわたってED(勃起不全)に悩んできました。私の妻は以前は性交中にオーガズムを迎えることができませんでしたが、今では少なくとも2、3回、ときにはもっと経験します。高度な前戯とでも言いましょうか、私は口、手、脚を使って彼女を刺激し、その後は妻が私が終わるまで刺激してくれます」

―ノームさん(ミシガン州に住む71歳)

身体的に制限ができても、解決策がある

「老化は身体的な変化をもたらすかもしれませんが、それが性生活の障害になる必要はありません。

老化により関節痛や可動範囲の制限など、身体的な不快感や動きの変化が生じることもありますが、枕を使って補助したり、身体への負担が少ないポジションを試したり、不快感を軽減するために潤滑剤を使用するなどして簡単に対処できます。

自分の体の変化に対応して新たなことを試すことにオープンであることは、高齢者が楽しく性的な活動を続けるのに役立ちます。高齢者のセックスは、パフォーマンス重視から、快楽とつながりの体験へと変わっていくのです」

―チャベス氏

冒険心と創造性は経験と共に広がる

「私たちの体が老いていくとしても、心が老いるわけではありません。冒険心と想像力は経験と共に広がります。私は若いときよりも、もっと多様な活動に探求心を持つようになりました。人生の終わりに近づくと、ベッドの中でもルールはそれほど重要ではないと気づきます。誰かが否定的な視線を送るわけでも、やりたいことを阻止するわけではありません。もしそうだとしても、気にはしません」

―デビッド・ダニエルさん(アイオワ州の70代)

タブー視されがちな高齢者のセックス。でも実は、多くの高齢者がセックスを楽しみ、欲しているタブー視されがちな高齢者のセックス。でも実は、多くの高齢者がセックスを楽しみ、欲している

痛みを伴うことがある(特に女性には)

「老化は性的機能や満足度に大きな影響を及ぼします。また、より多くの健康問題を抱えるようになり、多くの薬が性的機能に影響を及ぼす可能性があります。

性的行動、欲求、興奮を感じることなど、全体的なセクシャル・ウェルビーイングへの変化を経験します。そうした生物学的な変化の一部はホルモンに関連しています。女性が中年に達すると、閉経を経験します。これは、体がエストロゲンを生産しなくなるためです。エストロゲンの生産が減少すると、膣の乾燥や潤滑の減少、膣組織の弾力性の喪失などが起こります。

これは性交中の不快感や痛みを引き起こすことがあります。一部では、乳首やクリトリスの感度が減少することもあります。しかしそんな場合でも、潤滑剤や長時間作用する膣内保湿剤が助けになります」

レイチェル・ニードル氏(心理学者でModern Sex Therapy Institutesの共同ディレクター

ときには感情的なつながりの方が重要

「感情的なつながりと親密さが優先され、セックスは意図的な体験になります。セックスの内容や行為についてではなく、一緒に共有する体験から得られるつながりや親密さがより重要になります。自分の外見や、パートナーだけを喜ばせることではなく、一緒に良い気分になり、体験を楽しむことがセックスの中心になります」

―チャベス氏

性的欲求が「自然」と湧かないこともある

「一部の資料によると、閉経後に性的欲求を経験する女性は非常に少ないといいます。ある研究では閉経後の24%の女性が欲求を全く感じず、41%の女性はほとんど感じないことが分かりました。しかし、91%の女性が興奮(と快楽)を感じています。

これから学べることは、セックスを楽しむために自然な欲求を感じる必要はないということです。もし自然に欲求を感じなくても、自分で気持ちを盛り上げることができます。想像や会話、触れ合いなどによる興奮を利用するのです」

― オライリー氏

期待値を調整することが大事

「ネット掲示板サイトなどには、1日に何度もセックスすると投稿している人もいます。私はそこに、毎週金曜日にセックスしている、と投稿しました。金曜日に私に会いたいと言う人には、すでに約束があると言います。

もっと頻繁にセックスできるかって?多分できるでしょう。でも、とても疲れるし、私たちはいつもセックスについての会話をして、楽しみにしています。今日は水曜日なので、金曜日の前々日です。毎日たくさんのハグとキスをして、スキンシップをとっています」

― ノームさん

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オリジナルサイトで読む : ハフィントンポスト
誰も教えてくれない、70代からのセックス

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