今が旬のサツマイモを加工したおやつ「干し芋」。灰色がかって粉をふき歯応えのある硬めのものをイメージする方もいるかもしれませんが、最近は黄色やオレンジで透明感があり、ねっとりと柔らかいものが主流になっています。
この色のきれいな干し芋をご家庭でも簡単に作る裏ワザを茨城県水戸市のサツマイモ農家、星政和さんに伺いました。
「色がきれいな干し芋」の作り方
透明感を出して色をきれいに仕上げるには、芋の種類とアク抜きがポイントになります。
「まず種類ですが、ホクホク系(紅あずまなど)ではなくねっとり系の芋を選びます。
昔の灰色がかった伝統的な干し芋は、『玉豊』などで作られていましたが、最近主流の黄味がかった干し芋には、『紅はるか』や『安納芋』などが向いています。これらの芋は甘みが強く、水分が多いので透明感のある仕上がりになります。
材料の芋は切り口から蜜が出て黒く筋になっているものを見つけてください。この筋は甘味が強く、熟成されてとてもおいしくなっている印です。
サツマイモにはポリフェノール=アクが多く含まれるので、アクをできるだけ抜かないと黒ずんでしまいます。水に浸けることと皮を厚めにむくのがアク抜きのコツです。」(星さん)
【作り方】
(1)芋の両端を切って、たっぷりの水に半日浸けてできるだけアクを抜く。
(2)蒸し器でまるごと30分~1時間程度じっくり蒸す。竹串を刺して柔らかくすっと通ったら蒸し上がり。電子レンジを使う場合は、皮つきのままラップに包み、500wで15分程度加熱し、竹串で蒸し具合を確認する。
(3)熱いうちに、包丁やピーラーなどでやや厚めに皮をむく。赤い皮だけでなく、皮の下の身も少しむくのがきれいに仕上げるコツ。
(4)7mm程度の厚みに切ってザルに並べ、3~5日ひなたに干す。
(5)好みの固さになったら干し上がり。黄色の色が残ってきれいに仕上がる。
食物繊維が豊富で健康食品の代表とも言われる干し芋は、気温が低くなり乾燥した日が続く今の時季だからこそできる冬のおやつです。
芋の種類や干し具合で好みの干し芋ができる自家製に挑戦してみませんか。
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