岸田首相、日韓首脳会談調整へ 処理水の海洋放出で理解求める方針
7/5(水) 12:15配信岸田文雄首相は、11～12日にリトアニアで開かれる北大西洋条約機構（NATO）首脳会議に出席するのに合わせ、韓国の尹錫悦（ユンソンニョル）大統領と個別に会談する調整に入った。東京電力福島第1原発事故の処理水を海洋放出する計画について、安全性や監視体制などを直接説明し、理解を求める方針。一方、韓国政府は5日、日本の計画を「国際的な安全基準に合致している」とした国際原子力機関（IAEA）の4日の包括報告書を「尊重する」との立場を示した。
日韓、オーストラリア、ニュージーランドの4カ国はNATOの「アジア太平洋パートナー」（AP4）で、NATO首脳会議に招待されている。
韓国政府の朴購然（パククヨン）国務調整室第1次長は5日の記者会見で「IAEAは国際的に合意された権威ある機関だ。そこで下されたことを尊重するのが政府の基本的な立場だ」と説明した。報告書への具体的な評価や今後の対応については、韓国原子力安全技術院（KINS）が独自に実施中の検証の結果を見て判断する意向を示した。
韓国国内には海洋放出への根強い反発があり、最大野党「共に民主党」の李在明（イジェミョン）代表は5日、「IAEAの結果だけを押し付けて（処理水を）海に捨てる日本政府の決定は到底受け入れられない」と批判した。
林芳正外相も今月中旬、インドネシアで開かれる東南アジア諸国連合（ASEAN）関連外相会議への出席に合わせ、韓国の朴振（パクジン）外相と個別に会談する。中国の秦剛（しんごう）国務委員兼外相との会談も調整している。いずれも処理水の放出計画について理解を求める見通し。中国外務省は4日、「もし日本が独断専行に走れば、全ての結果について責任を負うことになる」との談話を公表し反発している。【川口峻、畠山哲郎、ソウル日下部元美】 https://news.yahoo.co.jp/articles/c24251b055ba9441120d8222dd96139f29998c90
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