国際体操連盟(FIG)は5月17日、3月に開催された体操ワールドカップ表彰台で胸に「Z」のマークをつけたロシアのイワン・クリアク選手に対し、体操倫理財団が1年間の出場停止処分とメダルの返還を命じたと発表した。
Just saw that Russian gymnast Ivan Kuliak wore 'Z' symbol at the World Cup in Doha yesterday to show his support for the war in Ukraine. Can't think of a more disgusting thing to do and a better reason to ban Russia from sporting events altogether instead of current half measures pic.twitter.com/1rmV5UNQnR
— Tadeusz Giczan 🇺🇦 (@TadeuszGiczan) March 6, 2022
声明によると、クリアク選手は今後1年間、FIGや加盟団体が認可する試合への出場が禁じられる。
FIGはすでにロシアとベラルーシの選手の出場を禁じている。1年後の2023年5月17日時点でも、両国選手に対する出場禁止措置が続いていた場合、クリアク選手の出場停止は同措置解除から6カ月後まで続くとしている。
体操倫理財団は他にも、クリアク選手に対して、賞金の500スイスフラン(約6万5000円)の返還と手続きにかかった費用2000スイスフラン(約26万円)の支払いを求めている。
ワールドカップで何が起きたのか
クリアク選手は、3月5日にカタール・ドーハで開催された体操ワールドカップの平行棒で銅メダルを獲得。胸に「Z」マークを貼ったユニフォームで表彰式に臨んだ。
「Z」マークは、ロシアの勝利を表すシンボルとして、同国の軍用車両などに表示されている。
この種目ではウクライナのイリア・コフトゥン選手が金メダルを獲得しており、コフトゥン選手は自国への侵攻を支持する「Z」マークをつけたクリアク選手と並んで表彰台に立たねばならなかった。
FIGはクリアク選手の行動を厳しく批判。体操倫理財団に懲戒手続きを取るよう求めると発表していた。
一方クリアク選手は、このシンボルをつけたことに後悔はなく、チャンスがあれば再びつけるだろうと発言した。
FIGは、クリアク選手は今回の処分に21日以内に異議申し立ての権利があるとしている。
オリジナルサイトで読む : ハフィントンポスト
胸に「Z」をつけたロシアの体操選手、1年間の出場停止とメダル返還が命じられる