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もしスティーブ・ジョブズが今のAppleを見たら、どう思うでしょうか?
「ジョブズ時代のApple」と、「ティム・クック時代のApple」の違いと共通点を、Appleに詳しいYouTubeチャンネル「Apple Explained」が解説しています。
*Category:テクノロジー Technology|*Source:Apple Explained,wikipedia(1),(2)
スティーブ・ジョブズの製品開発における哲学とは?
旧来のAppleファンの中には、ティム・クックは利益を重視しており、「製品へのこだわり」が重視されていた、スティーブ・ジョブズ時代のAppleは無くなったと考えている方がいるかもしれません。
確かに、クックはApple製品の価格をかつてない程に引き上げています。iPhoneでは「iPhone 3G」が200ドル(約25,000円)で販売されていたのに対して「iPhone X」では1,000ドル(約12万円)で販売しました。
しかし「iPhone SE 2」のように「iPhone 11 Pro」と同じチップを搭載したiPhoneを400ドル(約5万円)で販売し、多くのユーザーを驚かせた事もあります。
確かにクックは、ジョブズのような革新的な製品の創造をするというよりも、利益を出すためにどのようにして販売するかを考える事に長けているCEOです。
ジョブズの目標は、Appleを世界で最も価値のある企業にする事でした。ジョブズはネクストコンピュータを経営していた時から「どんな製品が何十億もの収益を生む可能性があるのかを考えなければならない」と語っていました。
また、Appleの共同創業者であるスティーブ・ウォズニアックは、ジョブズについて「スティーブは(業界の)リーダーのようなもので、物事を製品や会社に変えてお金を稼ぐ方法をいつも探している」とも語っています。
実際、ジョブズの哲学の1つには、「本当に優れた製品は、本当に優れた利益を生み出す」というものがあります。
そんなジョブズが製品を作る際に、大切にしていた3つの基準がありました。
1つ目は「その製品は価値を提供しなければならない」です。例えばiPodでは、CDプレーヤーに抜き差ししたり、持ち運んだり、整理をしないと音楽が聞けなかった時代に、コンパクトなポータブルデバイスに1,000曲を収容でき、音楽を楽しめるという価値を提供しました。
2つ目は「競合製品よりも優れた機能を備えていなければならない」です。iPodであれば、クリックホイールとシンプルなユーザーインターフェースは、他のMP3プレーヤーと比べて、より速く、より簡単に使えるように設計されました。
3つ目は「その製品が長期的な利益をもたらすものでなければならない」です。つまり瞬間的に利益を上げられる製品ではなく、毎年何百万台も売れるという確信がある製品でなければならないという事です。
ジョブズの時代のAppleはこの戦略を貫くことで多くの成功を収め、初代iMacのような高利益の製品をリリースし、最終的にiPhoneで想像を絶する成功を収めたのです。
とはいえ、ジョブズの製品には「Power Mac G4 Cube」「iPod Hi-Fi」「初代Mac」など、莫大な費用をかけてたった数年で販売終了にしてしまった例もありました。必ずしも全てが成功したというわけではないのです。
では、対してティム・クックCEOが製品開発において大切にしていることとは何なのでしょううか?
オリジナルサイトで読む : AppBank
Appleは「スティーブ・ジョブズの哲学」を失ったのか?