猫の鳴き声も“文字化”する話題のアプリ、開発秘話を聞いた。

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聞こえない人のために、環境音も含めてリアルタイムで周囲の音が文字化されるスマホのアプリ「YY文字起こし」がXで話題になっています。

【画像・動画】猫の鳴き声を“文字化”する話題のアプリの開発秘話とは?

「YY文字起こし」など一連のアプリ「YYSystem」を手掛けている、開発担当者(@yysystem_dev)に秘話を聞きました。

オノマトペの“文字アクション”を取り入れた理由とは?

YY文字起こし」は、一般的な文字起こしアプリとは異なり“環境音”も文字化できる特徴があるアプリです。

例えば猫の鳴き声が聞こえると、アプリ画面にはなんと、猫のイメージそのままに表現した動く『にゃ~』の文字がリアルタイムで現れる仕様になっています。

実は猫の鳴き声以外にも、犬の鳴き声、人の笑い声やくしゃみ、拍手の音などの「文字アクション」もあるのだとか。

――このアプリを開発しようと思ったきっかけは?

私が働く会社(株式会社アイシン)でも聴覚障がいのある方が多く働いております。その仲間たちがコロナ禍にマスクの装着や仕事のオンライン化で、表情が読みづらくなり、コミュニケーションが取りづらくなってしまったことを解決するためのアプリとして開発をしました。

――オノマトペをイメージどおり文字化するアクションはなぜ生まれたのですか?

最初は、音声を文字にする音声認識アプリケーションでしたが、アプリの評判が良かったため、一般向けにもリリースしました。

当事者からいろいろなリクエストをSNSを通じていただけるようになり、そのなかの1つとして、当事者の方が言葉だけでなく「周囲の環境音」に気づくことができず困っていることを知りました。そこで、いろんな音を検出して画面に表示しようと思いました。

救急車などのサイレンやインターフォンの音、電車の走行音など80種類ぐらいの音を検出できるようになっています。

――アプリ開発で大事にしていることや、伝えたい想いを教えてください。

「YY文字起こし」は聴覚障害のユーザーさんやLiD/APD当事者(Listening difficulties:聞き取り困難症、Auditory Processing Disorder: 聴覚情報処理障害)の方と一緒に作ってきたアプリです。

聞こえない・聞こえづらい方々、社会的マイノリティーの方の日常生活での苦労や困りごとについて、世の中に知ってもらい何かを考えるきっかけとなってくれればという思いが強いです。

――大きな反響が寄せられていますね。

世の中には、音が聞こえる前提、つまりマジョリティーの視点で作られているものがたくさんあります。今回の反響で多くの人に、「なぜこのような機能が作られたのだろう?」と思っていただけるきっかけに繋がったと思っており、本当に良かったと思っています。

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Haruka Kamiura