ふくしま緑の森づくり公社とENEOS、森林活用による脱炭素化に向けて連携協定を締結

ふくしま緑の森づくり公社とENEOSは2024年11月18日、福島県内の森林を活用した脱炭素社会の実現に向けた連携協定を締結した。

本協定では、ふくしま緑の森づくり公社が管理する森林を対象に、森林由来のJ-クレジットの創出・活用を進める。J-クレジットとは、省エネルギー設備の導入や、適切な森林管理による温室効果ガスの排出削減量および吸収量を「クレジット」として国が認証する制度だ。

ふくしま緑の森づくり公社は、クレジット売却益を森林整備の費用に充て、CO2吸収能力の長期的な維持を目指す。さらにクレジット創出によって得た知見を、水源かん養、山地災害の防止、自然環境の保全など、森林の多面的機能の維持に向けて活用する予定だ。また、ENEOSは創出されたクレジットを、東北地方をはじめとする事業活動でのCO2排出量のオフセットに活用する。

本協定はENEOSにとって東北地方初の事例となり、クレジットの創出量も過去最大規模を見込んでいる。ENEOSグループは2030年度までにCO2排出量を2013年度比46%削減する目標を掲げており、この取り組みを通じて「エネルギー・素材の安定供給」と「カーボンニュートラル社会の実現」の両立に挑戦する。

ふくしま緑の森づくり公社が管理する森林(磐梯町)

両社の関係は東日本大震災時の燃料供給における緊急対応や復興支援ボランティアを通じて強化されてきた。今回の協定により、脱炭素社会の実現と福島県のさらなる復興および地域創生の加速を目指す。

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