【あわせて読みたい】「板挟み」状態の女性が多い?資生堂DE&Iラボの研究結果から見えてきた「ジェンダー不平等」の原因
女性が「わたし作る人」、男性が「ぼく食べる人」と言うインスタントラーメンのテレビCM(1975年)が議論を呼んでから半世紀。ジェンダーをめぐる世の中の価値観や意識は変わってきました。
それでも、記事や広告を発信する現場では、気をつけたつもりでもジェンダーステレオタイプにとらわれたり、無意識に誰かを排除しかねない表現になっていたりして、今も試行錯誤が続いています。
日々の記事表現の判断に迷った時の手引きとして、朝日新聞は社内向けに「ジェンダーガイドブック」(初版は2002年)を制作。そして今年10月には、7年ぶりに改訂が行われました。編集局はもとより、広告や販売、コーポレートなど各部門横断型のプロジェクトチームが手がけ、全社員から事例を募集して編集されています。▽注意が必要な言葉▽ステレオタイプに気をつけたい事例▽記事や企画の枠組み、を軸に事例をまとめ、「言い換え」集に終わらないように、社内議論を経て修正した事例も使って現場の判断に役立つヒントが盛り込まれています。特に、多様な性にまつわる表現にページが割かれており、専門知見のある記者が最新事情やその根底にある考え方をつづっています。
今回のラウンドテーブルには、実際に「ジェンダーガイドブック」を執筆・編集した朝日新聞の有志が参加。ガイドブックの内容をご紹介した後、参加者と現場の課題や解決策について意見交換をします。終了後には、簡単な懇親会も予定されています。
冒頭のラーメンCMについて、朝日新聞は1975年10月1日付朝刊で女性グループの要請行動を取り上げていました。「男女の役割を固定化し、女性差別を助長するものだ」と、ハウス食品工業(現・ハウス食品)を訪れた女性たちに対応した後、同社広報室長はこのようにコメントしていました。「わが社としては男女の差別や、職域区分を固定化するつもりはなく、正直言ってびっくりしていたところだ。しかし、消費者の声には謙虚に耳を傾けていくのは当然で、社内でも慎重に検討している」
ジェンダーをめぐる表現や発信のあり方に今も絶対の「正解」はありません。会社や業界の垣根を超え、このプロジェクトが社会全体のDEIを推進し、成長の機運を広げていくことが期待されます。
▼このような方におすすめ
・DEI部署のご担当者
・人事ご担当者
・DEIの浸透した社会の実現に興味がある、すべてのビジネスパーソン
<イベント概要>
【タイトル】ジェンダー表現アップデートできてますか?
【日時】2024年12月13日(金)14時30分〜17時予定 ※14時開場
14時半〜15時半:トークセッション
15時半〜16時半:参加者同士のディスカッション、発表
16時半〜17時:ネットワーキング
【会場】朝日新聞東京本社 新館15Fレセプションルーム(リアル参加のみを想定)
東京都中央区築地5-3-2 (都営大江戸線築地市場駅)
【参加費】無料
【登壇者】朝日新聞ジェンダーガイドブック検討チーム
参加希望の方は以下のフォームからご応募ください。
「ジェンダー表現アップデートできてますか?」イベントお申し込みフォーム
応募締め切り日は12月11日(水)。応募多数の場合は抽選とさせていただきます。
オリジナルサイトで読む : ハフィントンポスト
ジェンダー表現、アップデートできてますか?「ジェンダーガイドブック」制作者と考える発信のあり方【ラウンドテーブル】