石破茂首相は10月8日の参議院本会議の代表質問で、選択的夫婦別姓について「家族の在り方の根幹に関わる問題」などと述べ、早期導入に慎重な姿勢を示した。
石破氏は首相就任前、選択的夫婦別姓に「賛成」の考えを示し、制度導入に対して積極的な発言を繰り返していた。
7月下旬のBS-TBSの番組で、石破氏は選択的夫婦別姓制度の導入をめぐって「夫婦が別姓になると家族が崩壊するとか、よくわからない理屈があるが、やらない理由がよくわからない」と発言。
結婚後、女性が姓を変えるケースが圧倒的に多い現状に触れ、「別姓でいけることを法的に担保するのは大事なことだ」と述べ、導入に前向きな考えを示していた。
さらに、自民党総裁選の期間中の9月には、テレビ朝日の「報道ステーション」に出演した際に選択的夫婦別姓への賛否を問われ、石破氏は「賛成」のフリップを提示。
「党内でまだ議論が尽くされていないところがある」としつつも、「これは早い方がいいですよ」「選択的ということなんだから、これを否定する理由はないと私は思っています」と強調していた。
だが10月8日の参院代表質問では大きく後退した。
立憲民主党の田名部匡代議員が、選択的夫婦別姓制度への賛否を尋ねたところ、石破首相は「夫婦の氏に関する具体的な制度のあり方については、国民の間にさまざまな意見があるものと承知している。家族の在り方の根幹に関わる問題でもある」と発言。
「政府といたしましては国民の意見や国会における議論の動向を踏まえ、必要な検討を行いたい」として、賛否も明らかにしなかった。
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石破氏、選択的夫婦別姓は「やらない理由わからない」と賛成➡︎「家族の根幹に関わる」。首相就任前から手のひら返し