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管理職の約6割がメンバーの業務把握に、心理的・時間的負担を感じており、プレイング業務との両立に困難を抱えているーー。
チームマネジメント支援ツールを開発提供するTONOMEが、企業の管理職300人とメンバー200人を対象に「マネジメントに対する管理職とメンバーの意識調査」を行った。
7月25日に発表された第1回の調査結果では、日々のマネジメント業務の基礎となる「業務把握」に対する管理職の負荷とその要因が明らかになった。
調査では、部長、次長、課長などに就く管理職300人の約9割が、マネジメント業務の基本となる「業務把握」を重要だと考えていることがわかった。
重要だと考える理由については、「納期順守や目標達成のために、必要とされる具体的な指示/アドバイスをするため」が51.0%で最多だった。次いで、「メンバーの育成のために、タスクの優先順位や進め方をアドバイスするため (46.4%)」「メンバーの適正な働き方を守るために、業務量が適正か把握するため(41.0%)」が並んだ。
目標達成や育成のほかにも、「業務量の把握」が上位に挙がった結果から、同社は「業務把握の目的が多様化している」と指摘している。
メンバーの業務状況や進捗状況の把握が、心理的もしくは時間的負担になっているか聞いたところ、「とてもそう思う」が18.3%、「ややそう思う」が41.3%で、約6割の管理職が業務把握を負担に感じていることがわかった。
管理職としての業務において、「メンバーの業務状況や進捗状況の把握」にかけている平均時間は管理業務全体の約3割という結果になった。
一方で、管理職業務以外の「プレイング業務」にかけている割合については、1割以上の時間をかけている管理職が9割いた。また、プレイング業務に8割以上の時間をかけている管理職が15.0%おり、これらの結果から、管理職が「業務把握」を負担に感じる背景には、管理職業務に割ける時間が限られている実態がうかがえる。
管理職の中で、メンバーの業務状況や進捗状況を十分に把握できてないと感じる人は約4割に上った。
「あまり満足に把握できていない」「満足に把握できていない」と回答した人に、その理由を尋ねたところ、「メンバーからの主観的な報告により、客観的な把握が難しいため(36.1%)」が最も多い回答となった。
同社はこの結果から「時間をかけてメンバーの業務を把握しようとするものの、メンバーからの報告の正しさへ全幅の信頼を置けずに不満を抱く管理職の姿が浮き彫りになった」とコメント。管理職の負担を軽減する方法としては、「まずはデータによる客観的かつ俯瞰的な業務可視化が重要となるのではないでしょうか」と提言している。
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管理職の6割「メンバーの業務把握」が負担に。目標達成に必要と考えるも「報告の正しさに信頼を置けず」