7月は未明から明け方に、東の空で「火星」と「木星」を見ることができます。そばにはおうし座の1等星「アルデバラン」や、星の集まりである「すばる(プレアデス星団)」の姿もあって、東の空が賑わいそうです。
7月はじめには細い月も東の空に現れます。2日(火)未明から明け方には月が火星に接近し、3日(水)未明から明け方には月が木星やすばる(プレアデス星団)に接近するため注目です。
▼昇る時刻(東京)
2日(火) 火星 1:07 木星 2:20 月 0:55 太陽 4:29
3日(水) 火星 1:05 木星 2:59 月 2:17 太陽 4:30
月は約27日の周期で天球上を1周して、7月末には再び未明から明け方の東の空に姿を現します。
30日(火)には細い月がすばる(プレアデス星団)に大接近。その後、31日(水)には再び火星と木星に接近します。月との共演で一層賑わう様子をお楽しみください。
▼昇る時刻(東京)
30日(火) 火星 0:21 木星 0:51 月 前日23:33 太陽 4:47
31日(水) 火星 0:19 木星 0:48 月 0:16 太陽 4:48
7月7日(日)は「七夕」。伝説では年に一度、「おりひめ星(こと座の一等星ベガ)」と「ひこ星(わし座の一等星アルタイル)」が、天の川を渡って会うことのできる特別な日です。
夏の大三角を形作る「おりひめ星」と「ひこ星」は、日が沈む頃にはすでに東の空に現れており、未明には南の空高くに昇ります。
短冊に願い事を書いたら、おりひめ星とひこ星を探して空を見上げてみてください。
7月の月は、21日(日)19時17分頃に満月の瞬間を迎えます。
アメリカの先住民は季節を把握するために、各月に見られる満月に名前を、動物や植物、季節のイベントなど実に様々につけていました。
農事暦(The Old Farmer’s Almanac)によると、アメリカでは7月の満月を「バックムーン(Buck Moon/男鹿月)」と呼ぶことがあるそうです。
7月は雄ジカ(=バック)のツノが生え変わる時期であることから、この名前がつけられたと言われています。
7月24日(水)夜から25日(木)明け方には、この土星に月が大接近します。満月から3日ほど過ぎたばかりの明るい月と、土星の共演をお楽しみください。
▼24日(水)に昇る時刻(東京)
土星 21:08 月 21:00 太陽 翌4:44
25日(木)は月と土星がどんどん近づいていき、日の出のあとには土星が月に隠される「土星食」が起こります。今回は日本全国で土星食を見ることができます。日本の広範囲で土星食が見られるのは、2014年9月28日以来で10年ぶりです。
土星食は、土星が月に潜入・出現する時刻、月の高度、月の縁に対してどこに見えるかは、観察場所によって異なります。
今回は日の出後の現象となるため、見るには天体望遠鏡が必要です。土星の出現時の高度は15度前後とかなり低いため、西南西の空が開けたところからお楽しみください。
▼潜入・出現時刻
札幌 潜入 6:27 出現 7:28
仙台 潜入 6:29 出現 7:26
東京 潜入 6:30 出現 7:24
大阪 潜入 6:26 出現 7:22
福岡 潜入 6:20 出現 7:20
那覇 潜入 6:21 出現 7:06
放射点(※)は東京で20時頃から空に昇り始めて、みずがめ座δ(デルタ)南流星群が見られるようになります。
深夜になると、28日(日)に下弦を迎えたばかりの月が東の空に昇ってきます。月を直接目に入れないようにして、空を見上げてみてください。
同じ日にはやぎ座α流星群も活動の極大を迎え、ペルセウス座流星群を含め複数の流星群も活動しています。アストロアーツによると、空の条件が良いところでは1時間あたり10個ほどの流星を見られるチャンスがあるとのことです。
晴れたら空を見上げて、流星観測をお楽しみください。
出典・参考
国立天文台「ほしぞら情報」https://www.nao.ac.jp/astro/sky/
国立天文台「暦計算室」https://eco.mtk.nao.ac.jp/koyomi/
アストロアーツ「星空ガイド」 https://www.astroarts.co.jp/
The Old Farmers’ Almanac
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