ウェザーニュースが4月22〜23日に実施した衣替えに関するアンケート調査によると、すでに衣替えをした人は全体の26%にとどまりました。「まだ途中」という人が51%、まったくしてない人も23%いるようです。
ライオン株式会社お洗濯マイスターの大貫和泉さんは、「冬物収納は大型連休が終わるまでに済ませる」ことをお勧めしています。その理由や上手な冬物収納のポイントを教えていただきましょう。
春の衣替えは大型連休が終わるまでに!?
「冬物衣類を洗濯し、干している時に衣類の害虫が卵を産みつけるシーズンの前にしまっておきたいからです。
衣類の害虫であるヒメカツオブシムシ、ヒメマルカツオブシムシなどは、幼虫である期間に衣類を食べます。冬の間をサナギで過ごした虫が、成虫になり卵を産みつけるのは大型連休明けの時期から。
今の時期に冬物の衣類をきれいにしてからしまっておけば、虫の被害にあいにくくなります。リミットはちょうど5月の大型連休が終わるまでです」(大貫さん)
冬物衣類収納のポイント
大切な衣類に虫がつかないよう、収納前に忘れてならないのが「しまい洗い」です。
「食べこぼしや汚れなどがある場合はもちろんですが、一度でも着用した衣類はきれいに見えても汗や皮脂などがついていることもあります。長期間の収納・保管する前には、必ずしまい洗いをしましょう」(大貫さん)
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ほかにも冬物を収納する前に注意しておきたいことがあります。
「しまい洗いをした後には、きちんと乾燥させること。乾きが不十分なまましまうのは衣類のカビの原因となります。湿度の低い晴れの日に、しっかり乾かしましょう。
湿気を防ぐという意味では、クリーニング後のビニールカバーも要注意です。通気性が悪いので外し、一度陰干しして衣類に残っている溶剤や水分を飛ばしましょう」(大貫さん)
シーズンはじめに、衣類を出してガッカリするのはしわや型崩れしていたときです。
「衣類は引き出しや衣装ケースにぎゅうぎゅうにつめないこと。冬物はかさばりがちですが、きれいにたたみましょう。たたんだ衣類は重ねてしまうと重みでしわがついたり、セーターなどの繊維がつぶれるので、立てて収納します。
また、虫は光を避けて下の衣類に移動するとされているので、立てて収納するのは虫食いの予防にもなります。たたみじわを避けたい衣類は、折り目部分に他の衣類をはさむのがお勧めです。
衣類によっては吊るして収納する方が向いているものもあります。スーツやコートなど型崩れしやすいものです。重みのあるコートやジャケットは、厚みのあるハンガーにかけましょう」(大貫さん)
防虫剤の効果を十分発揮するには?
「防虫剤は使い方によって効き目が十分に発揮されないことがあるので注意しましょう。
引き出しや衣類ケースの場合は、衣類の上に置きます。防虫剤の成分は、気体になって下へと広がっていくものなので、効果が全体にわたるためには上部になければなりません。
ハンガーに衣類をかけてある場合は、吊り下げタイプの防虫剤を使いましょう。
なお、防虫剤が全体に行き渡るためにも、衣類のつめ込み過ぎは避ける必要があります」(大貫さん)
次のシーズンも気持ちよく着るためには、適切なお手入れが大切です。大型連休後半は天気にも恵まれそうです。これを機会にすっきりさせてはいかがでしょうか。
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取材協力
ライオン株式会社 生活情報サイト「Lidea」(https://lidea.today/articles/1134)
オリジナルサイトで読む : ハフィントンポスト
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