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評価額「14.5垓円」の小惑星プシケを狙うNASA

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2022年8月、NASAは火星と木星の間のメイン・アステロイド・ベルトに存在する「16 Psyche」(英語読みでサイキ、ラテン語読みでプシケ)と呼ばれる小惑星に探査機を送り込みます。この小惑星は、内部の金属に1000京ドル(約14.5垓円)の価値があるとされるものです。

*Category:サイエンス Science *Source:SmithsonianMAGAZINE ,NASA ,Space.com

世界経済よりも価値の高い小惑星


地球からプシケを観測すると、この天体はぼんやりとしか見えません。しかし、その天体から反射される光を観測することで、科学者たちはこの小惑星が異常に豊富な金属を含んでいるのではないかという仮説を立てました。コアは地球での偶然の観察から、露出した金属鉄、ニッケル、金でできていると考えられています。1852年にイタリアの天文学者アニバレ・デ・ガスパリス氏によって初めて発見されたこの天体は、惑星形成の構成要素である砕けたプラネテシマルのコアではないかと推測されています。

地球での可視光と赤外線の波長測定によると、金属を多く含むこの小惑星はジャガイモのような形をしているとのこと。金属を多く含む可能性があることからM型小惑星と呼ばれるプシケの直径は140マイル(約225km)で、これはカリフォルニアのロサンゼルスからサンディエゴまでの距離に相当します。この小惑星の公転周期は5年ですが、4時間ごとに自転しているので、プシケの「1日」は実際にはかなり短くなります。

プシケが本当に金属でできていて、小惑星であることが確認されれば、地球のような惑星がマントルと地殻の層の下でどのようにできているかが明らかになり、太陽系がどのように形成されたかを理解する助けになるかもしれません。専門家の試算によると、小惑星の内部にあるこれらの金属の価値は、世界経済を超える1000京ドルにも達する可能性があるそうです。

しかし、NASAの目的が調査する目的は、この金属を得ることではありません。サイキ・ミッションを率いるアリゾナ州立大学の惑星科学者、リンディ・エルキンズ=タントン氏は次のように述べています。

If it turns out to be part of a metal core, it would be part of the very first generation of early cores in our solar system.But we don’t really know, and we won’t know anything for sure until we get there. We wanted to ask primary questions about the material that built planets. We’re filled with questions and not a lot of answers. This is real exploration.


— 引用:NASA

訳:もしそれが金属コアの一部であることが判明すれば、それは太陽系初期の最初の世代のコアの一部となるでしょう。私たちは、惑星を作った物質について基本的な問いかけをしたかったのです。私たちは疑問だらけで、それに対する答えはほとんどありません。これは本当の探査です。


2023年10月、NASAのケネディ宇宙センターから打ち上げられたサイキ探査機は、火星を通過し、火星の重力を利用してこの小惑星に向かいます。2029年に到着予定で、探査機は小惑星の表面から435マイル(約700km)上空で21ヶ月間マッピングと研究を行います。この探査機には、小惑星に磁場があるかどうかを判断する磁力計と、小惑星の表面を撮影し地図化する様々なイメージャーが含まれているとのこと。この宇宙旅行はなんと15億マイル(約24.1億km)をカバーする予定だといいます。

オリジナルサイトで読む : AppBank
評価額「14.5垓円」の小惑星プシケを狙うNASA

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