岸田内閣、派閥別の人数はどう変わる?政治資金パーティー問題で安倍派ゼロに

2023年9月に改造が行われた岸田内閣。政治資金パーティー問題を受けて、さらに顔ぶれが入れ替わる

自民党の最大派閥、安倍派(清和政策研究会)が政治資金パーティー収入の一部を裏金化していた疑惑を受けて、岸田内閣の安倍派4閣僚が12月14日、辞表を提出した。党内の派閥分布にほぼ従っていた閣内勢力図は大きく変化する。

岸田内閣は2023年9月の改造後、派閥別で多い順から、安倍派4人▽麻生派4人▽茂木派3人▽岸田派3人▽二階派2人▽無派閥2人▽谷垣グループ1人▽公明党1人という構成だった。

ここから西村康稔経済産業相、松野博一官房長官ら安倍派の4人が姿を消す。党内勢力の4分の1を占める同派からすれば、もともとの4人でもやや割を食った人数ではあった。そこからゼロになってしまうのは異例で、今後の政界動向にどのような影響を与えるのか、注目されるところだ。

岸田首相は西村経産相の後任に斎藤健・前法相(無派閥)、松野官房長官の後任に林芳正・前外相(岸田派)、鈴木淳司総務相の後任には松本剛明・前総務相(麻生派)、宮下一郎農林水産相の後任には坂本哲志・元地方創生担当相(森山派)を起用するとNHKや朝日新聞などが報じている。

その結果、派閥ごとの構成は多い順から、麻生派5人▽岸田派4人▽茂木派3人▽無派閥3人▽二階派2人▽森山派1人▽谷垣グループ1人▽公明党1人となる。党内第2勢力の麻生派が最多の閣僚5人を擁するというのが新しい構成だ。

岸田派は首相本人を含めて4人となり、2番目となる。ただ、松野官房長官の後任に無派閥の浜田靖一前防衛相を起用しようとして本人に固辞され、代わりに岸田派ナンバー2の林前外相をあてることになったと朝日新聞などが報じている。人数が増えたからといって喜べるというものでもなさそうだ。

最小派閥の森山派(谷垣グループを除く)は閣僚ゼロだったが、新たに坂本氏が農水相に起用されることになった

とはいえ、そもそも派閥政治の是非が問われているのが政治資金パーティー問題だ。岸田首相は13日の記者会見で派閥解消について問われたが、「議論になることはあり得ることだと思う」と述べただけだった。

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