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1: 通りすがりのコメンテータ

中国の実質金利急伸、5%に近づく可能性も-デフレスパイラルの恐れ

デフレ圧力が長引く中国では、実質借り入れコストが2024年も高止まりする見通しで、同国経済の成長に新たな脅威となりそうだ。

  ブルームバーグ・ニュースの試算によると、インフレを調整した実質金利は4%を超え、5%に近づく可能性さえある。実際にそうなれば、2016年以来の高水準となる。これは平均ローン金利をはるかに上回るペースで、消費者および生産者の物価が下落しているためだ。平均ローン金利は中国人民銀行(中央銀行)と主要金融機関が設定する基準金利の変動に大きく左右される。

  マッコーリー・グループの中国経済責任者、胡偉俊氏は「中国の実質金利はかなり高く、現在も上昇を続けている」と指摘。企業の借り入れコストが高止まりしていることもあり、高金利は「国民の貯蓄志向を高めている」と付け加えた。

  企業の景況感が弱く、国民の間で消費よりも貯蓄を優先する傾向が今年すでに問題となっていることを考えれば、これは経済にとって悪い兆候だ。1年物ローンの基準プライムレートは3.45%と、実質ローン金利と推定される水準より約150ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低い。

  問題は実質金利の反転を示唆する兆候があまり見られないことだ。 中国の消費者物価は11月に過去3年で最も急ピッチで下落した。経済全体の物価動向を表す指標の国内総生産(GDP)デフレーターは、2015年後で初めて2四半期連続でマイナスとなった。

  デフレが危険なのは、消費者が物価が下がり続けると期待して買い控え、下降スパイラルに陥る可能性があるためだ。将来の需要が不透明な企業が、生産や投資を減らす可能性もある。エコノミストの間では、デフレ圧力は来年も続くとの声が聞かれる。ゴールドマン・サックス・グループのエコノミストは、2024年の消費者物価指数(CPI)は前年比0.5%上昇にとどまると予想。野村ホールディングスのアナリストは同0.6%の上昇を見込んでいる。豪銀ANZグループ・ホールディングスなど、物価が下落する可能性があると見るエコノミストもいる。

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-12-11/S5HP0PT1UM0W00

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