野球の試合で選手がガムを噛みながらプレーしているのを見た事はありませんか? 一般常識では、ガムを噛みながら仕事をする事は良くない事。しかしガムを噛む事でパフォーマンスへ影響を与える事が証明されています。実際に日本人選手や野球以外でもガムを噛んでプレーする選手も。根拠と理由について説明します。
ガムを噛む理由について理由が3つ。それぞれ解説します。
噛むリズムは基本的に一定。これによって心拍数を一定にしメンタルを安定させ、大事な場面で平常心を保ちます。
ガムから糖質やビタミンなど運動に必要な栄養を補給できます。瞬間的ではなく、継続した栄養補給ができる所もスポーツ向け。
力を入れるときに歯を食いしばると、より大きな力を発揮できます。マウスピースをすることで、歯の保護ができるのですが、野球などのスポーツでは、その役割をガムで代用した方が都合が良い事も。
ガムを噛むスポーツのイメージは野球、MLB(メジャーリーグベースボール)の印象ですが、他にもガムを噛むスポーツがありました。
FC東京所属、元インテルの長友佑都はサッカーの試合中にガムを噛んでいました。長友選手自身は「走ると吐き気がくる事があるので、吐き気の防止に」と語っています。
ゴルフではタイガーウッズ選手も。優勝した2019年のマスターズで、ガムを噛みながらプレーする様子がカメラに収められています。
野球選手では代表例をあげる事ができないほど浸透しており、あの大谷翔平選手もガムを噛んでいる姿が目撃されています。
日本よりもアメリカの方がガムを噛んでいるイメージ。その理由について説明します。
日本では過去にジャイアンツが禁止していたそうです。その理由は「紳士たれ」というスローガンがあり、ガムを噛む見た目がそぐわないと判断。ちなみに現在は解禁されているそうです。
アメリカでは少年野球の頃からガムを噛む事を推奨している所も。習慣化すればメンタルの安定に役立ちそうですね。
日本で禁止されていた背景は「マナー」の問題。仕事中である試合中にガムを噛むのが不真面目である、不快感を与えるという事ですが、実際にはどうなのでしょうか。
ゴルフは「紳士のスポーツ」と呼ばれ、マナーには気を使っているスポーツです。そのゴルフですら1割程度の人がマナー違反と考えています。逆に言えば9割は問題が無いと考えていて、容認の方向。
マナーの問題でいえば1割程度だから無視してもいいという事ではないので、難しい問題だと思います。
日本でも球団を所有しているロッテから、スポーツ専用ガムも販売されています。その名も「GEAR」スポーツ医学や実際の現場からデータを蓄積し開発した商品。大谷選手も噛んでいる所が目撃されています。
メジャーリーグで最も有名なガムは「ビッグリーグチュー」。見た目はピンクの細長い形状をしており、メジャー公式ガムだそう。噛みタバコの歴史があるアメリカで、健康を損ないにくい代用品として登場。その為見た目が独特な細い形状になっています。伝統的なメジャーリーグのガムといった所。
もう1つ有名なのが「ダブルバブルガム」というガムで、こちらは全球団のベンチに設置されていると言われています。中継でたまに映り込んだりするのを見た事があるかも知れません。
ガムを噛む事でのパフォーマンスの向上は研究されており、内容についてはパフォーマンスの向上に直接寄与しないものの鼓膜温上昇による覚醒効果を促すものとされていました。
(引用元:J-STAGE公式)
ガムを噛む事によって脳に刺激が入りセロトニンが分泌されるとの声も。または噛む事で食欲が満たされダイエット効果もあるといった説もありました。
ガムに含まれる糖質がエネルギー摂取過多となり肥満を招く事も考えられます。ガムさえ食べれば集中力が増す、ガムさえ食べればパフォーマンスが向上するといったものでは無いようです。
噛む事がそのままトレーニングに直結するという意見もありました。噛むという行為が歯を食いしばった時に力を出す事の練習に繋がるというもの。咀嚼回数が増えれば顎の力が増すという話も。
ガムを噛む行為は、スポーツにおいて概ね良い効果が期待できそうです。スポーツをされている方は時と場合によるかもですが、1度ガムを噛みながら運動されてみてもいいかもしれませんね!
オリジナルサイトで読む : AppBank
【疑問】野球選手は何故ガムを噛んでいるのか?噛む理由は?