今シーズン、パ・リーグ最多の16勝をマークし、3年連続で沢村賞を受賞したオリックス・バファローズの山本由伸投手。一方、横浜DeNAベイスターズの東克樹投手も、セ・リーグ最多の16勝をマーク。なぜ、同じ勝利数を記録したにも関わらず、沢村賞を山本由伸投手が獲得したのか、気になりますよね?そこで今回は、山本由伸投手が沢村賞を受賞した経緯について、解説していきます。
先発投手として、最も優秀な成績を残した選手に授与される沢村賞。この賞を獲得するには、選考条件をいくつかクリアする必要があるとのこと。その条件は、25登板以上・200投球回以上・完投10試合以上・15勝以上・150奪三振以上・勝率6割以上・防御率2.50以下です。
この中の、条件をいくつクリアできており、シーズンを通して安定感のあるピッチングを見せてくれたかなど、総合的に判断していくとのこと。ですが、近年は、中6日・100球程度の球数でローテーションを回しているチームが多い為、選考投手になる投手が相対的に減っています。
今シーズンの沢村賞の選考では、オリックス・バファローズの山本由伸投手と横浜DeNAベイスターズの東克樹投手の2人の投手が選考対象となっていたとのこと。そして、同じ16勝をマークしている点を考慮し、審査員の中から、ダブル受賞を推す声もあったそうです。
どちらの投手も、年間を通じて、安定感のある投球を披露し、成績もリーグで突出しており、選考委員の方々も決めきれなかったのかもしれませんね。甲乙つけ難い状態の中で、どのように1人に絞り込む審査をしていったのか、解説していきます。
今回の選考の中で、山本由伸由伸投手は、7項目中4項目をクリアしている点と、WBC日本代表で活躍した点が評価され、最終的には、満場一致で決定したとのこと。山本由伸投手は、WBC日本代表選手として、本大会に出場。
開幕直前にチームに合流し、調整が難しいと言われている状況の中で、山本由伸投手は、しっかりと照準を合わせ活躍できた点が、審査員の心を動かしたのかもしれませんね。3年連続の沢村賞受賞は、パ・リーグでは史上初・プロ野球史では、1955〜1958年に金田正一氏以来、2人目の快挙です。
沢村賞選考委員長である堀内恒夫氏は、今回の選考判断について、選考基準を4項目クリアしている山本由伸投手が成績的には、No. 1と判断し、授与したとのこと。沢村賞の受賞は、原則1名という点を考慮し、選考委員の中でかなり熟考したそうです。様々な要素を含めた点でも、山本由伸投手の方が、一歩上だったと判断したとのこと。
今回の選考過程の中では、選考基準をクリアしておらず、候補者に入っていなかったものの、横浜DeNAベイスターズのバウアー投手に多くの称賛が寄せられていました。メジャーリーグの投球間隔である中4日・中5日での登板で、鉄腕ぶりを発揮した点で評価されていましたね。ですが、メジャーリーグでは、トミー・ジョン手術を受ける投手が増えており、一部では、日本も同じ状況に陥りかねないと言われており、今後の沢村賞の選考には、様々な課題が出てきそうです。
今回選考対象となったものの、あと一歩及ばず受賞を逃してしまった横浜DeNAベイスターズの東克樹投手。選考基準の7項目中3項目をクリアしており、負け数では、東克樹投手の方が、少なかったものの、山本由伸投手の方が1項目多く達成した事から、選出されませんでした。
また、選考委員長である堀内氏も、決して悪い成績ではなかったけれども、もうひと踏ん張りできていれば、選出された可能性もあったとのこと。来シーズン以降も、今シーズンに近しい成績を残すことができると、沢村賞受賞も見えてくるのかもしれませんね。この悔しさをバネに、来シーズンは、沢村賞受賞を目指して、頑張って欲しいです。
今回の沢村賞では、セ・パの最多勝を獲得した両投手が同じ勝利数を挙げており、選考委員も非常に悩んだとのこと。最終ジャッジの差は、WBC日本代表の活躍と1項目多く基準をクリアしていた点と言われています。3年連続で沢村賞を受賞した山本由伸投手は、まさに日本球界のエースです。
そして、惜しくも受賞を逃してしまった東克樹投手は、来シーズン以降も、今シーズン同様、驚異的な成績を残すことが出来れば、沢村賞受賞も見えてきます。果たして、来シーズンは、どの投手が沢村賞候補として名乗りを挙げてくるのか、そして、誰が沢村賞を受賞するのか、注目していきましょう。
オリジナルサイトで読む : AppBank
【野球】沢村賞は山本由伸投手に決定!! 今季16勝の東投手との違いとは?