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中年期の節目を祝う「更年期」パーティー。なぜ今海外で注目を集めているのか?

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更年期は、あまり祝われることがない。

長い間、家族内でも話題にしづらいようなタブーだった。

でも、その状況は変わりつつあるーー。

「つい最近まで、年をとることには偏見が付きまとい、更年期は『終わりの始まり』という考えがあったため、人々は更年期であることを大声で言いたくなかったんです」

そう話すのは、更年期管理のための栄養学に注力し、更年期リトリート(日常から離れた場所で心身ともにリラックスして過ごすこと)も開催しているオランダ在住の管理栄養士、ジェン・サリブ・フーバー氏

更年期がネガティブな節目だという考えは、大きな間違いだ。フーバー氏によれば、ほとんどの人にとって人生の30%〜40%は更年期以降にやってくる。

「更年期であることを気楽に話せる人が増えるにつれ、老化や更年期への偏見や恥ずかしさを捨て、祝うことができるのです」

そして祝う方法の1つとして最近人気を増しているのが、「更年期パーティー」を開くことだ。

更年期パーティーとは?

更年期を祝うパーティーやディナー、リトリートや旅行は、人生のこの時期を受け入れ、必要なサポートを得る方法として最近話題となっている。

ロンドンで更年期や不妊、ホルモンや周産期の問題に悩むクライアントの治療を専門とする心理療法士、ヘレン・ベネット氏はパーティーについてこう語る。

「こうしたパーティーは2種類あると思っています。カップケーキを食べながらクイズやゲームをして、ベビーシャワーのように人生の新たなチャプターの始まりを楽しく祝うもの。

もう1つは、サポートや情報、ホルモン補充療法や、職場での調整方法について共有したり、どれだけ辛いかを打ち明けたりする集まりです」

後者の場合、他の人の症状と自分の症状が似ていれば、緩和するためにどんな製品を使っているのか話したり、それぞれが有益なリソースを持ち寄ったりすることもできるだろう。

更年期パーティーに決まった形式などないのだ。

更年期や老化についての情報が豊富なInstagramコミュニティ『What The Menopause?!』の創設者、ジェシカ・バラック氏は、閉経周辺期や更年期にもパーティーを開くことで、重要ながらも社会から見過ごされる節目を記録できると話す。

「地面に杭を打ち、『私はここです』と言うようなもの。伝統的に、そして社会的な見方から、女性たちは自分たちの存在はとても小さいと感じてきたと思います。そしてそれは、中年期になるとより顕著になります」

「この世代は、『私には価値がある。これを祝います』と言っているのです」

中年期に必要な繋がりを育むことができる

「更年期パーティーに多くの人が参加するのは、このライフステージに関するコミュニティと繋がる機会のためですが、会話の内容は必ずしも更年期についてとは限りません。とフーバー氏は話す。

「ただ、これが自分たちにとって新たなチャプターだと認識し、他の人たちと一緒に集まりたいだけなのです」

中年期にはコミュニティや人との繋がりが不足しがちだが、その時期にこうしたパーティーが開かれることで、起こり得る孤独と闘うことができる、とフーバー氏は言う。

閉経の平均年齢は51歳だが、30代後半、40代前半、50代後半、60代など、人によって時期はさまざまだ。

「そのため、家族や友達によっては、1人で経験することになるかもしれません。私が話をする人たちは、それにより孤独や不満を感じています」

そうした不満は、支えになったりアドバイスを求めたりできる人がいないことから来ている。

更年期パーティーは、自分の経験を大切な人と共有し、これからの会話のドアも開いてくれる。

人生の次のチャプターに何を望むかを考えるきっかけになる

更年期は「終わり」のサインではない、とバラック氏は強調する。

「これは全く新しいチャプターの始まりであり、より強いレジリアンスや自信、知恵をもたらしてくれます」

この時期は、子どもや仕事、パートナーや両親ではなく、自分に集中する時なのだ。

「この時期こそ、自分は誰なのか、どうなりたいのか、次のチャプターに何を望むのか、そしてそれを実現するため何ができるか…ということに集中する良い機会なのです」とバラック氏は話す。

年をとることも祝う

「この新たなとらえ方の良いところは、人は年を取りたいと思っており、年をとることがゴールなのです」とバラック氏。

「私たちは皆、年を取り、長生きしたい。それなのに、なぜそれを恥じるんでしょうか?」

更年期や閉経は老化現象の一部であり、称えられるべきだとバラック氏は話す。

更年期パーティーを開きたいのなら、目的を決めておく

更年期パーティーを開く時には、その目的を明確にしておくことが大事だとベネット氏は話す。

自身の更年期体験の内容により、望むサポートは異なるだろう。姉妹でリトリートに参加したり、友人を集めて症状を和らげるために役立った製品やツールの話を聞いたりしたいかもしれない。

更年期パーティーでは、サポートネットワークを構築したり、人生の新たな局面を祝ったりしてもよく、その方法は自分で自由に決められるのだと、ベネット氏は語る。

ゲストの期待も知っておく

自分がどんなパーティーにしたいかだけでなく、ゲストのニーズを確認することも大切だ。

「ゲストが更年期パーティーに参加するために準備できるよう、期待やニーズに対応することもやるべきことの1つです。パーティーに参加することにあまり自信がなかったり、どんな雰囲気か、何を着ていけばいいのか、どんなパーティーかわからなかったりするからです」とベネット氏。

つまり、更年期障害で辛い思いをしている人が、楽しく祝うパーティーに参加して隅に追いやられるようなことがないよう、パーティーの焦点をはっきりさせることが重要だ。

「招待する人たちの更年期の症状がどのようなものか確認し、温度感を知っておくといいでしょう。また、更年期障害の体験は人それぞれ違うので、自分の体験が他の人と同じだと思わないことが重要だと思います」

すべての人に合うとは限らない

一方で、自分に合わないと思ったら、祝う必要はない。フーバー氏は「特に、不妊や妊娠に関する困難があった場合、大きな喪失感があるかもしれません」と話す。

特に、体を衰弱させるようなひどい症状を経験していたり、何年も前に誰にも言わず1人で更年期を経験したりした場合は、こうしたパーティーは状況を軽視しすぎだと感じるかもしれない、とベネット氏は話す。

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ベネット氏によると、40歳までに閉経する人は100人に1人、30歳までに閉経する人は1000人に1人いるという。

パーティーで十分なサポートが得られなくても、他のリソースがある

ベネット氏によると、主治医に地元の更年期サポートグループを知らないか聞いたり、ネットで探したりすることもできるという。

「たとえば、Facebookには更年期障害に悩む女性をサポートする素晴らしいグループがあります。他の人たちと話し、自分の経験は普通のことであり、他の人も乗り越えたと知るだけで、とても癒されることがあるからです」

更年期セラピストやコーチ、更年期に特化したフィットネスや栄養の専門家も、貴重なリソースになるとベネット氏。

「もしあなたの主治医や婦人科医が協力的でない場合は変えて、誰か更年期障害に詳しい人を探しましょう」それは簡単ではないが、探す価値はあるとベネット氏は話す。

自分の症状や苦悩を助けてくれる専門家を見つけることも、更年期の旅を称える大事な方法なのだ。

ハフポストUS版の記事を翻訳・編集しました。

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