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映画『ハリー・ポッター』シリーズで主演を務めたダニエル・ラドクリフさんが、同シリーズで自身のスタントダブルを務めたデイヴィッド・ホームズさんのドキュメンタリーを制作した。
ホームズさんは、『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART1』の撮影中の事故で脊髄損傷を負い、現在は車椅子で生活している。HBOのドキュメンタリー『David Holmes: The Boy Who Lived』では、2人のインタビューやホームズさんのスタント映像がフィーチャーされる予定だ。
ホームズさんは2014年のMirror誌のインタビューで、2009年に起きた事故の様子を語っている。
イギリス・ロンドン郊外にあるワーナー・ブラザーズのリーブスデン・スタジオで、飛行シーンのリハーサルをしていたときのことだった。ホームズさんは強度の高いワイヤーに引っ張られ、後方の壁に激突した後、クラッシュマットに落ちた。
スタント・コーディネーターの目をのぞき込んだ時、重大なことが起こったのがわかったという。「あまりの痛みに、意識が朦朧としたのを覚えている」と、事故の直後を振り返る。
「それ以前にも骨折したことがありました。なので指の先から足先まで、全身が奇妙な感じがすると気づき、相当な怪我をしたんだなと思いました」
ホームズさんは病院に緊急搬送され、半年間入院した。この事故でホームズさんは脊髄を損傷し、胸から下に麻痺が残った。現在は車椅子で生活をしている。
シリーズ1作目でラドクリフさんのスタントダブルに抜擢された当時、ホームズさんは10代の体操選手だった。
Independentによると、事故の後、ホームズさんのもとにはハリー・ポッター役のダニエル・ラドクリフさんだけでなく、ドラコ・マルフォイ役のトム・フェルトンさんも定期的に訪れたという。
ラドクリフさんはホームズさんの医療費を集めるために、チャリティーオークションやディナーのイベントを開催。ホームズさんのことを「人生において信じられないほど大切な人」と呼んでいる。
11月に公開されるホームズさんのドキュメンタリー映画『David Holmes: The Boy Who Lived』は、ラドクリフさんが製作総指揮を務め、ダン・ハートレーさんが監督を務める。過去10年間のプライベート映像やホームズさんのスタントワークの舞台裏、現在の生活シーン、ホームズさんとラドクリフさんらとの対談が収録されている。
制作を担当した放送局HBOは、このドキュメンタリーは、不確かな世界で逆境とともに生き、成長し、アイデンティティを形成するという普遍的なテーマを反映していると説明している。
ホームズさんは、映画の公開を自身のInstagramで報告。「スタントダブルの仕事は私の天職であり、ハリーのスタントダブルを務めることは世界最高の仕事でした」「この映画は、カメラの前での私の功績だけでなく、日々直面する挑戦、そして首を怪我した後の人生に対する、私の全般的な姿勢を物語っています」とつづっている。
ラドクリフさんとホームズさんは、このドキュメンタリー以前にも協働している。2人は2020年、ハリウッドのスタント・パフォーマーへのインタビューを特集するポッドキャスト『Cunning Stunts』を立ち上げ、現在までに41エピソードが公開されている。
オリジナルサイトで読む : ハフィントンポスト
「ハリポタ」撮影事故で麻痺が残ったスタントダブル。主演俳優がドキュメンタリー制作「人生で信じられないほど大切な人」