読売ジャイアンツのショートストッパー、坂本勇人選手が、9月7日のヤクルトスワローズ戦で、プロ入り後初となるサードでスタメン出場。ショートとサードとでは、バッターからの距離や角度が異なっており、これまでショートで5度のゴールデングラブ賞を獲得した名手も、少々とまどっているようです。
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坂本勇人選手は、1988年、兵庫県伊丹市生まれの読売ジャイアンツに所属する内野手。2016年にセリーグ首位打者、2020年には通算2000本安打、2021年の東京オリンピックの野球で金メダルを獲得。数々の年少記録を残してきたジャイアンツの中心選手です。
小学1年生から野球を始め、昆陽里タイガースでは投手として、捕手の田中将大選手(現楽天イーグルス)とバッテリーを組んでいました。
青森県八戸市の光星学院高等学校に進学し、1年生時の秋からショートのレギュラーで、高校通算39本塁打。2006年の高校生ドラフト会議で、読売ジャイアンツが1巡目指名。
2008年、巨人では松井秀喜選手以来の10代での開幕スタメン入り(8番二塁手)。開幕戦でショートの二岡智宏選手が負傷した影響もありその後はショートとしてスタメン出場。この年は、高卒2年目での全試合スタメン出場。2009年、打率.306を記録しベストナインに選出。
2010年、主に1番ショートとして全試合フルイニング出場を達成し、31本塁打。高卒4年目以内の30本塁打はNPB史上8人目、球団では王貞治・松井秀喜に続き3人目の快挙。2011年、2年連続で全試合出場し、得点圏打率ではリーグトップの.361を記録。2012年、3年連続4度目の全試合出場、2度目のベストナイン選出。初の打撃タイトルとなる最多安打を獲得。
2013年、第3回WBCの日本代表に選出。2014年、NPB史上277人目の通算1000安打を達成。通算100盗塁を達成。日米野球2014の日本代表に選出。26歳で主将就任。2015年、シーズンでは4月11日のヤクルト戦で、初めて4番打者としてスタメン出場。リーグの遊撃手で1位の守備率.982を記録。
2016年、打率.344、出塁率.433で自身初の首位打者と最高出塁率のタイトル。遊撃手の首位打者はセ・リーグ史上初。自身初となるゴールデン・グラブ賞を受賞。2017年、第4回WBCの日本代表に選出。7月9日の阪神戦でNPB通算1500安打を達成。守備失策数は自己最少の9個とシーズン全体で初めて一桁にとどめ、遊撃手としてリーグ1位となる守備率.987を記録し、2年連続のゴールデングラブ賞を受賞。
2018年、キャリアハイとなる打率.345、自身4度目となるベストナインを受賞。2019年、自己最多の40本塁打を記録。守備でも2年ぶりのゴールデングラブ賞を受賞。セ・リーグの遊撃手として史上初となるシーズンMVPを受賞。2020年、プロ野球史上53人目の通算2000本安打を達成。31歳10か月での達成は史上2番目の年少記録。
2021年、東京オリンピック野球日本代表に選出され、日本代表の金メダル獲得に貢献。個人でも大会ベストナインに選出。2022年、けがで、83試合の出場に留ましました。
ショートで5度のゴールデングラブ賞を受賞している坂本選手ですが、ショートの守備とはどのようなものでしょうか。
ショートは、センターラインを形成する守備のひとつで、セカンドと並び高い技術が要求される守備の要。二遊間および三遊間後方のフライ処理をはじめ、投手やサードのバックアップを行うなど広範囲な守備が要求されます。
内野の深い位置からの送球も多いため強肩が必須。さらに牽制球や外野からの中継プレーなども担い、高い身体能力が要求されます。そのため、一般的に身体能力が衰えるとされる30歳代半ばを超えてもショートのレギュラーを守り続けた選手は希少。
サードは、ゴロを捕球した場合に内野手の中でも最も遠いファーストに送球をするため、確実な捕球能力と肩の強さと正確な送球能力が求められるポジション。また、ショートよりも打者から近い位置にいるため、勢いがある打球を捕る必要があり、素早く動ける反射神経が重要。
守備範囲は、三塁線寄りからショートの前方への打球、三塁周辺から本塁近くまでのファウルゾーンを含めた浅いフライ。ピッチャーの守備負担を減らす目的もあって、ピッチャーが捕球できる範囲の打球がサードに任せられることもあります。
多少肩の弱い選手であっても、やや前方で守ることによって対応できますが、守備範囲が狭くなり、肩の強い選手であれば、守備位置を後方に下げることで守備範囲を広げることが可能。NPBでは長嶋茂雄さんがサードを守って以来、花形ポジションとされてきました。
ゴールデングラブ賞は、シーズンを通してそれぞれのポジションで最も守備力に卓越した選手を表彰する賞。プロ野球記者による投票を行い得票数のいちばん多かった者が受賞。過去10年間のセ・パ両リーグのショートのゴールデングラブ賞は次のとおりです。(画像内敬称略)
ショートとサードは隣同士のポジション。しかし、過去10年間の両ポジションのゴールデングラブ賞を見ると、ショートとサードの両方で受賞しているのは、阪神の鳥谷選手だけです。坂本選手がともどっているように、ショートとサードとでは全く違ったポジションなのかもしれません。
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【野球】巨人・坂本選手が直面する〝ショートとサードの違い〟とは?
1: 通りすがりのコメンテータ…