私たちが日々使っている外来語やカタカナ語。すっかり定着した言葉もあれば、実はよく分からずに使っているという単語もあるでしょう。
外来語を他の言葉で言い換えたいときは、国立国語研究所の「外来語言い換え提案」が参考になります。
「外来語言い換え提案」は、公共の場などで使われる少し分かりにくい外来語について、言葉遣いを工夫して分かりやすい言い換えを提案するもの。国立国語研究所の外来語委員会が2003〜2006年、計4回発表し、一覧にまとめました。
20年前の提案なので、一覧の中には、現在は定着している外来語もあるかもしれません。
「インキュベーション」。この言葉の意味や、「日本語」で言い換えたら何というか知っていますか?
それでは見ていきましょう。
起業支援
♢用例
産業界との共同プロジェクトやインキュベーションなどを手掛ける学外連携推進室を六月に発足させた。
♢意味説明
新規に事業を起こすことを支援すること
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手引きには、「『孵化ふか』の意味から転じた経済用語として、日本語に取り入れられた」とされています。1990年代半ばに、新興企業(ベンチャー)が急速に増え、これを支援する施策も盛んになったことに伴い、多く使われるようになったと説明しています。
「孵化器ふかき」の意味から、起業支援を行う機関を指す意味に転じた「インキュベーター」は「起業支援機関」などと言い換えることも可能です。また、話し言葉などで「起業支援」が「企業支援」と紛れやすいと考えられる場合は、その他の言い換え語例に示す語を用いて使用することもできるようです。
「インキュベーション」「インキュベーター」の語を、施設や機関の名称に含む場合も多いですが、これらの名称を引用する場合も、必要に応じて説明をつけて用いることが望ましいと言います。
オリジナルサイトで読む : ハフィントンポスト
「インキュベーション」の意味、カタカナを使わない日本語の言い換えは?(外来語クイズ)