7月から始まったぶどうの旬。今の時季、店頭には大きさも色もさまざまな品種が並ぶようになりました。
ウェザーニュースでは、国内生産量の多い4つの品種から「好きなぶどうの品種は?」というアンケート調査を実施しました。結果を見ると、シャインマスカットが46%と、全体の半数近くに上りました。次いで「巨峰」が28%、「デラウェア」が15%、「ピオーネ」が11%と続きます。
もちろんこの4品種だけでなく、日本では生食用として60種類以上のぶどうが栽培されています。甘みが強いものや酸味があるもの、種の有無など、ぶどうの特徴は品種や個体によってさまざまです。
そこで、山梨県甲州市のぶどう狩り園「久保田園」四代目の久保田雅史さんに、品種別のチャートを作っていただきました。
ぶどうの味の特徴は甘味と酸味ですが、「甘い」の反対は「酸っぱい」ではないと言います。
「甘味も酸味も強いぶどうは味が濃いと感じられますし、両方とも少なければあっさりとかさっぱりという風味になります。この甘味と酸味のバランスによってお好みのぶどうが決まってくるのです」(久保田さん)
久保田園は約1800坪の大農園で、40種類以上の数多くのぶどうを栽培しています。
「うちで栽培している主要品種を独自に調査して、チャートにしてみました。ぶどうは本当に品種や個体により甘味と酸味のバランスはもちろん、香りや食感などがさまざまです。
今、最盛期を迎えている『シャインマスカット』は、酸味が少ないので甘味が際立ちます。シャインマスカットと並ぶ人気品種の『巨峰』は甘味と酸味のバランスがとれています。
また、小さくて食べやすい『デラウェア』は、小粒ながら甘味も酸味もあって味が濃いのが特徴です。巨峰と同じく黒系で人気の『ピオーネ』は、巨峰とマスカットを親にもち、黒系の見た目でありながら、緑系のマスカットの特徴も合わせ持っています。巨峰より粒が大きくさわやかな味わいです。
唯一の日本原産品種の『甲州』は甘味よりも酸味が多く、さっぱりとした味で、ワイン用としても有名です。
珍しいところでは東京調布市で生まれた『多摩ゆたか』、甘味が優しくウイスキーのお供に合う『バラディー』などもあります」(久保田さん)
これからの時期は、続々と個性豊かなぶどうが店頭に並びます。お好みのぶどうを見つけて秋の味覚を楽しみましょう。
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