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「僕は神宮外苑の再開発には、個人的に強く反対しています」
小説家の村上春樹さんが、6月25日に放送されたTOKYO FMのラジオ番組「村上RADIO」で東京・明治神宮外苑の再開発計画への反対を表明した。
この再開発計画では、神宮球場と秩父宮ラグビー場の場所を交換して建て替えるほか、190メートルや185メートルの高層ビルの建築が予定されている。
そして、この工事のために、神宮外苑創建時に植えられた歴史ある樹木も含め、多くの木々が伐採される。
村上さんは25日の放送で「神宮外苑の再開発が色々と話題を呼んでますね」と切り出し、「僕はヤクルト・スワローズのファンなので、東京にいる時は神宮球場に歩いて行けるところにずっと住んでいます。昔はほとんど毎朝、外苑の周りをランニングしていました」と話した。
そして、ランニング中に顔見知りになったランナーとのエピソードを語った後に「そういう思い出も色々あって、僕は神宮外苑の再開発には、個人的に強く反対しています」「緑あふれる気持ちのいいあの周回ジョギングコースを、そして素敵な神宮球場を、どうかこのまま残してください。一度壊したものってね、もう元には戻りませんから」と訴えた。
村上さんは神宮球場を本拠地とする東京ヤクルトスワローズのファンで、小説を書こうと思い立ったのが神宮での試合観戦中だったと作品でつづっている。
その神宮球場は、今回の再開発で取り壊される予定だ。
しかし、野球ファンらが「神宮球場の解体は日本にとって大きな損失であり、周囲の環境に大きなダメージを与えかねない」として、取り壊しではなく、改修を求める署名活動が続いている。
他にも、計画そのものの見直しや、秩父宮ラグビー場移転撤回を求めるする署名活動など、様々な人たちが反対の声を上げていて、放送があった25日には神宮第二球場をヒューマンチェーンで囲む抗議が行われた。
3月に亡くなった音楽家の坂本龍一さんも神宮外苑の再開発に反対しており、東京都の小池百合子知事らに宛てた手紙で、村上さんと同じように「二度と取り戻すことができない」と訴えて、見直しを求めていた。
オリジナルサイトで読む : ハフィントンポスト
村上春樹さん、神宮外苑再開発に反対。「一度壊したものってね、もう元には戻りませんから」