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総合転職エージェントの株式会社ワークポートは、全国のビジネスパーソン486人(20代~40代・男女)を対象にした「セクシャルハラスメントの実態」に関するアンケート調査を実施し、その結果を6月14日に発表した。
調査ではセクハラ被害の実態やキャリアに与える影響などが明らかになった。
24.9%がセクハラ被害を経験
はじめに、「これまでにセクハラを受けたことがあるか」という質問に対しては、24.9%がセクハラを受けたことが「ある」と回答した。被害経験者は、全体の3割以下ではあるものの、セクハラ問題は根本的には解決していないことが伺える。
男性上司からのセクハラが最多の76.0%
このセクハラを受けたことが「ある」と回答した24.9%に「誰からセクハラを受けたか」と質問。すると、最多であったのは「上司(男性)」で、76.0%だった。さらに「同僚(男性)」が25.6%、「取引先・顧客(男性)」が24.8%と続いた。
男女別の集計では、「上司(男性)」にセクハラを受けたと回答した男性が73.7%にのぼるなど、同性間でのセクハラも多く見受けられることが明らかになった。
セクハラ被害の具体的な内容は?最多だったのは…
次に、前出の質問の回答者にセクハラの種類を「対価型」「環境型」「制裁型」「妄想型」の4タイプ(※)に分類した上で、「どんなセクハラを受けたか」と質問した。すると、最も多かったのは、「環境型」で47.1%、次いで「制裁型」が45.5%であった。
※セクハラの種類
対価型セクハラ:何らかの措置を優遇する対価として性的な行為を求めるケース
(例:昇給させる代わりに性的な行為を求める、食事の誘いを断った社員を降格させるなど)
環境型セクハラ:職場での性的な言動や装飾物の設置をするケース
(例:性的な噂話を流す、アダルト系ポスターを掲示するなど)
制裁型セクハラ:異性に対して圧力をかけるような態度を取るケース
(例:女性社員の発言を無視して男性の指示にだけ従う、「女性は育児に専念したいだろう」と発言するなど)
妄想型セクハラ:相手が自分に好意があると勝手に決め付け、それに基づいた行動をするケース
(例:両思いだと思い込みしつこく食事に誘う、交際中の体で大量にメッセージを送るなど)
参考:PRTIMES
セクハラを受けても多くは誰にも相談せず
「セクハラを受けたときにどうしたか」の質問に対しては、「誰にも相談せず我慢した」が44.6%と最多、次いで、「上司に相談」が32.2%、「同僚に相談」が28.1%であった。
セクハラが原因で転職を検討または決意が6割
「セクハラが原因で転職した経験があるか」という質問に対しては、27.3%が「転職した」、29.8%が「退職を検討した/検討中」と回答し、被害経験者の6割程度が転職を検討または決意したことが明らかになった。
セクハラで7割がキャリア形成に悪影響
さらに、「セクハラはキャリア形成に支障をきたしたと思うか」と聞いたところ、「かなりそう思う」が44.6%、「ややそう思う」が24.8%となり、約7割がキャリア形成の妨げになったと感じていることがわかった。
調査結果から、セクハラは依然として職場で発生しており、根絶への道はまだまだ遠いことが見て取れた。被害者の7割以上のキャリア形成にも影響していることから、セクハラによって解決に向けた迅速な取り組みが求められる。
詳しいアンケート結果はこちらから。
オリジナルサイトで読む : ハフィントンポスト
ビジネスパーソンの約3割がセクハラを経験。うち7割が支障をきたした事とは?「誰にも相談せず我慢した」も4割【調査結果】