気温が高くなるにつれどこからともなく現れ、うっとうしいコバエ。
ウェザーニュースでアンケート調査を実施したところ、沖縄、九州、四国などのより暖かい地域ではすでに「見た」人の割合が6〜7割となっており、西日本から徐々に活動が本格化し始めていることがわかります。
「コバエというのは、ハエ類のなかでも体長が1〜5mmの小さなハエの総称です。コバエが成長してハエになるわけではありません。
また、一般家庭に発生するコバエはすべて同じ種類とは限りません。ショウジョウバエ類やチョウバエ類、ノミバエ類、キノコバエ類などで、種類によって、生態も発生場所も異なります」
コバエがやっかいなのは、いつの間にか湧いてきてしまうことです。
「サイズが小さいために網戸をすり抜けたり、わずかな隙間から室内に侵入してきます。
例えば、ショウジョウバエ類なら気温25℃の時は卵から約10日で成虫になり、翌日には産卵しはじめます。1匹のメスが一生で約500個以上の卵を産むため、あっという間に増えてしまうのです」
「キッチンまわりに多く発生するのが、ショウジョウバエ類です。英名は『fruit fly(フルーツフライ)』と呼ばれるように果物を好みます。痛んだ野菜や飲み残しのアルコールなどが発生源になることもあります。
ノミバエ類も腐った食物やゴミを好むため、キッチンやゴミ箱付近でよく見かけます。足が発達し、飛ぶというよりは俊敏に動き回ります。
バスルームや洗面所など水回りに多いのが、チョウバエ類です。夜行性のため、日中はあまり活動せず、家の中のジメジメした薄暗い場所にいます。
観葉植物の植木鉢近くで発生しやすいのが、クロバネキノコバエ類。腐った植物や植木鉢に生えるキノコ類などを食べて育ちます」
キッチンのゴミ箱は蓋つきのものを使用し、三角コーナーやシンクの生ゴミはすぐに始末します。リビングも観葉植物の周囲はこまめに掃除します。
バスルームや洗面所、トイレなどの水回りは、掃除と換気に注意します。特に排水溝は、ヌメリやヘドロが残らないようにしましょう」
ただコバエはとても小さいため、屋外からの侵入を完全に防ぐことはできません。
「室内で見かけたり、予防したい場合は虫ケア用品の使用をオススメします。
今いるコバエを素早く駆除したいなら1プッシュするだけで部屋中のコバエを速攻駆除できるスプレー剤がおすすめです。キッチンなどでは薬剤が食品などにかかる心配がない誘因捕獲タイプの駆除剤を設置して対策してください」
コバエはこれからますます増える時期なので、しっかり対策しておきましょう。
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知ってる?“コバエ”の正体。増やさないためには場所に合わせた対処法が必要