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タイで観光客に人気の「象乗り」。観光客がゆったゆったと揺れるゾウの背中の上から寺院や仏閣を眺めて楽しむ一方で、乗せる側のゾウにとってはいくら力持ちと言えども大きな負担になっているようだ。
タイの野生動物保護団体「ワイルドライフ・フレンズ・ファウンデーション・タイランド(WFFT)」が、保護している1頭のゾウの写真を公開した。名前はパイ・リン。25年にわたって象乗りに従事してきたメスのゾウだ。多い時で一度に6人を背中に乗せて歩いていたという。
左側から撮影した全身写真を見ると、パイ・リンの背骨は窪み、肩からお尻にかけて押しつぶされたようになっている。
WFFTによると、問題のないゾウの背骨は丸く盛り上がっているという。
「ゾウ達はハンドラーと観光客の一団と重い器具を背中に乗せ、一日中歩かされます。絶え間ない背中への負荷によって背骨などを悪くし、治せないほどのダメージにつながってしまいます」とWFFTは説明する。プロジェクト・ディレクターのトム・テイラーさんは「ゾウは強くて大きいことで知られていますが、背中に重いものを乗せる構造にはなっていないのです」。
WFFTによると、タイ国内で飼われているゾウは現在約3000頭。このうちの大部分が観光産業とトレッキングキャンプで働かされているという。
パイ・リンはWFFTによって2007年に保護され、同じく保護された22頭の仲間と一緒に同団体が運営する広さ約18万平方メートルの保護地区で過ごしているという。
オリジナルサイトで読む : ハフィントンポスト
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