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第29回SAG(全米映画俳優組合)賞の授賞式が2月26日(現地時間)、アメリカ・ロサンゼルスで開催された。
たくさんの素晴らしい受賞スピーチが生まれたが、中でも注目を集めたのは、映画『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』(日本では3月3日公開)のアンサンブルキャスト賞の受賞スピーチだ。
同作品は、アメリカに住む中国系移民家族を取り巻くSFアクション映画で、メインキャラクターの多くをアジア系俳優が演じている。
同作で主演女優賞を受賞したミシェル・ヨーからステージでマイクを渡されたのは、彼女の父親役ゴンゴンを演じた、94歳のベテラン俳優ジェームズ・ホン。
彼は俳優を始めた約70年前を振り返り、「僕の最初の作品は、クラーク・ゲーブルとの映画だった。当時、主演を演じた俳優は目をテープで釣り上げて、アジア人訛りを真似していたよ。プロデューサーは、アジア人は(演技が)上手くないし、興行向きではないと言っていた」と述べた。
そして「でも今の僕らを見てくれよ」と、両手でガッツボーズを作り、アジア系が多くを占めた同映画のキャストと喜びを分かち合った。このスピーチに会場は、スタンディングオベーションや歓声、大きな拍手に包まれた。
映画『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』は今季の賞レースで快進撃を続けている。この夜も、先述のキャスト賞とミシェル・ヨーの主演女優賞の他にも、キー・ホイ・クァンが助演男優賞、ジェイミー・リー・カーティスが助演女優賞を受賞した。
同作品は、3月12日(現地時間)に行われるアカデミー賞にも最多の10部門11ノミネートされており、健闘が期待されている。
『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』は、日本では3月3日から公開される。
オリジナルサイトで読む : ハフィントンポスト
「昔は俳優が目をテープで釣り上げていた。でも今の僕らを見てくれ」94歳アジア系俳優の受賞スピーチがエモすぎる【米SAG賞】