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第29回SAG(全米映画俳優組合)賞の授賞式が2月26日(現地時間)、アメリカ・ロサンゼルスで開催された。
たくさんの素晴らしい受賞スピーチが生まれたが、中でも注目を集めたのは、映画『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』(日本では3月3日公開)のアンサンブルキャスト賞の受賞スピーチだ。
同作品は、アメリカに住む中国系移民家族を取り巻くSFアクション映画で、メインキャラクターの多くをアジア系俳優が演じている。
同作で主演女優賞を受賞したミシェル・ヨーからステージでマイクを渡されたのは、彼女の父親役ゴンゴンを演じた、94歳のベテラン俳優ジェームズ・ホン。
彼は俳優を始めた約70年前を振り返り、「僕の最初の作品は、クラーク・ゲーブルとの映画だった。当時、主演を演じた俳優は目をテープで釣り上げて、アジア人訛りを真似していたよ。プロデューサーは、アジア人は(演技が)上手くないし、興行向きではないと言っていた」と述べた。
そして「でも今の僕らを見てくれよ」と、両手でガッツボーズを作り、アジア系が多くを占めた同映画のキャストと喜びを分かち合った。このスピーチに会場は、スタンディングオベーションや歓声、大きな拍手に包まれた。
"My first movie was with Clark Gable, but in those days the leading role was played by these guys with their eyes taped like this, and the producer said 'the Asians are not good enough, and they're not box office.' But look at us now!"
—James Hong during EEAAO's SAG speech pic.twitter.com/Ww6leTOT1A— Spencer Althouse (@SpencerAlthouse) February 27, 2023
映画『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』は今季の賞レースで快進撃を続けている。この夜も、先述のキャスト賞とミシェル・ヨーの主演女優賞の他にも、キー・ホイ・クァンが助演男優賞、ジェイミー・リー・カーティスが助演女優賞を受賞した。
同作品は、3月12日(現地時間)に行われるアカデミー賞にも最多の10部門11ノミネートされており、健闘が期待されている。
『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』は、日本では3月3日から公開される。
オリジナルサイトで読む : ハフィントンポスト
「昔は俳優が目をテープで釣り上げていた。でも今の僕らを見てくれ」94歳アジア系俳優の受賞スピーチがエモすぎる【米SAG賞】