人間が入力したキーワードを元に画像を生成したり、文章に対して受け答えをしたりするテクノロジー「ジェネレーティブAI(生成系AI)」が大きな話題となっています。
ジェネレーティブAIとは、「コンテンツやモノについてデータから学習し、それを使用して創造的かつ現実的な、まったく新しいアウトプットを生み出す機械学習手法」と言われています。(出典:「ジェネレーティブAI」とは?|産総研マガジン)
これまでAIといえば「不完全な受け答えをするボイス・アシスタント」程度のモノか、シリコンバレーのトップ企業や大学の研究室の中だけあるモノというイメージでした。しかし、2022年後半から「ChatGPT」や「DALL-E」が無料で広く使われるようになり「人間の作業と同じかそれ以上のレベル」の絵や文章、コードなどを誰もが簡単に入手できるようになりました。
AIが新たな職業を創り出している
「ジェネレーティブAI(生成系AI)」は、まさに破壊的イノベーション、あるいはディスラプターというべき存在です。そのため「単純作業しかできないライターやイラストレーター、エンジニアは不要になる」という議論が起きています。
同時に、AIを使った新しい職業が〝生まれている〟ことにも注目をするべきでしょう。その名も「プロンプト・エンジニア(Prompt Engineer)」です。
プロンプトとは、「ジェネレーティブAI(生成系AI)」に入力する文言のことで、日本語のネット界隈では〝呪文〟と言われることもあります。
一般的な単語を入力しても〝そこそこ〟の成果物を出力してくれることが近年の「ジェネレーティブAI(生成系AI)」の優れているところですが、「より細かく調整されたプロンプトを入力する」ことでさらに優れた成果物を得ることができます。
つまり、「一般人よりもプロンプトとAIの応答をよく理解し、優れたアウトプットを引き出すプロンプトを使いこなす」ということは立派なスキルとなっているのです。プロとして「プロンプトを生成する」それが「プロンプト・エンジニア」という職業です。
AIプロンプト・エンジニアとして世界を相手に稼げる
そんな「プロンプト・エンジニア(Prompt Engineer)」として世界中の顧客に仕事をオファーしたり、逆にフリーランスとして雇ったりできるオンライン・マーケットプレイス「Fiverr(ファイバー)」が話題です。
「Fiverr」はもともとデザイナーやエンジニア、ライターや動画クリエイターとして働くフリーランサーと仕事を発注したい企業をマッチングするサービスとして2010年に始まり、その後ニューヨーク証券取引所に上場を果たすなど、英語圏で人気となっているプラットフォームです。
その「Fiverr」でいま注目を浴びているのが「プロンプト・エンジニア(Prompt Engineer)」や「AIアーティスト(AI artist)」というわけ。ほかにもAIを活用したアプリケーションの制作やAIが出力した成果物のファクトチェックなどを担う仕事も生まれつつあります。
AIチャットボット開発、AIモバイルのアプリ開発とならび、以下の4サービスが挙げられています。
- ChatGPT
- Stable Diffusion
- DALL-E
- Midjourny
これらのAIを活用したGig(ギグ)と呼ばれる仕事(案件)の単価は500ドル(約6万5000円)を超えるものがザラにあり、中には1000ドル(13万円)という高額オファーもあります。いまAIアーティストが〝稼げる仕事〟になっているのです。
もし、あなたが〝呪文(プロンプト)使い〟であり、翻訳ソフトなどを用いて英語のやりとりができるなら、その能力は仕事になるのです。
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また、〝呪文(プロンプト)使い〟に仕事を依頼(発注)したいという場合も、世界中の優れたアーティストにアプローチして案件単位で雇うことが可能です。
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この先「AIが人間の仕事を奪う」未来がくるのか定かではありませんが、2023年時点では「AIが人間の新しい仕事を創り出している」というのが事実。すでに仕事の受発注が行なえるマーケットプレイスまであるのですから、このトレンドを活かして稼がない手はありません。
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*Category:Technology, Innovation テクノロジー, イノベーション
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