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TCL「NXTWEAR S」実機ハンズオン:130インチ画面を空中に表示できるメガネ型端末を体験してみた

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大型ディスプレイの代わりとして使えることを特徴としたウェアラブル端末TCL NXTWEARシリーズ。今回は同シリーズの最新モデル「TCL NXTWEAR S」をお借りしたので、実際の使用感や実用性についてレポートしていきます。

*Category:テクノロジー Technology

「TCL NXTWEAR S」の外観・使用感


「TCL NXTWEAR S」の外観はこんな感じ。パッと見では普通のサングラスのように見えるサイズです。


ミラーレンズ部分はマグネットでくっついており、取り外しが可能です。外した状態では、画面とその周りが透けてみえます。逆につけた状態では、表示画面は透けず、真っ暗に近い視界になります。


内側はこんな感じ。「TCL NXTWEAR S」は直接ディスプレイを見る仕組みではなく、ミラーで一度反射させて見る仕組みです。ディスプレイ部分はレンズと垂直に、フレームの上部分に取り付けられています。


右側のツルには輝度を調節するホイールがあります。左側には同じ配置で、スピーカーのボリュームを調節できるホイールがあります。耳に掛ける部分にあるメッシュはスピーカーです。


「TCL NXTWEAR S」の使用感

「TCL NXTWEAR S」は、MacBookなどのDisplayPort出力に対応したUSB-Cポートを搭載しているデバイスであれば、付属の専用ケーブルで接続するだけですぐに使用することが可能です。


実際にかけてみるとこんな感じ。見た目はほとんど普通のサングラスと変わりありません。


「TCL NXTWEAR S」装着すると、目の前に画面(公式スペック上では130インチ)が表示されます。壁などの近くで見ると画面が小さくみえますが、4mほど壁から離れた場所を見ると、ミニシアターで巨大な画面を見ているように感じられます。

作業や動画鑑賞などで使ってみたところ、向き不向きもはっきりとみえてきました。画面が遠目にみえるため、文字などを読んだり書いたりする作業用には向いていないように感じました。また、PCに接続する場合、ディスプレイが遠くに見えるためマウスなどが直感的に動かしづらく感じます。

反面、動画や映画鑑賞には非常に向いています。解像度は精細で、音・ディスプレイのクオリティも十分です。「楽な姿勢で映画鑑賞をしたい」といったニーズに対しては、非常に優秀なデバイスです。

何よりも助かるのは手軽であること。デバイスから電源をとっているため、ケーブルは少なくて済みます。また、本体も小型・軽量であるため、ゴーグル型デバイスに比べて圧倒的に疲れにくく、持ち運びも十分可能です。


なお、DisplayPort出力に対応していないiPhoneやAndroid端末の場合は、別売りのMira Screen Portable Adapterを接続することで出力可能です。


総評:「TCL NXTWEAR S」はお手軽ホームシアター

「TCL NXTWEAR S」はAR・VRデバイスとは違い、明確に実用性を感じられる製品です。接続も手軽で、サイズ感もよく、完成度も高いウェアラブル端末となっています。


「TCL NXTWEAR S」の利点は、置き場に困るような大型のディスプレイやプロジェクターなしでホームシアター並みの大画面を楽しめる点です。また姿勢を選ばないのも大きなメリットで、仰向けや横向きになった姿勢でも、変わらずに画面を見ることができます。


気になるのは、視力が低い場合にはレンズの作成が必要になる点。本格使用するのであれば、眼鏡店でレンズを作ってもらい、度数の調整をする必要があります。筆者自身も視力があまり良くないため、使用時にはコンタクトレンズをつけていました。


「TCL NXTWEAR S」の価格はAmazonで59,800円(税込)。ウェアラブル端末としては比較的安価な部類です。現在はすでに予約が開始しており、発売は1月31日が予定されています。

TCL NXTWEAR S

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